首都圏における中古マンション成約価格は右肩上がりの推移をたどっており、とくに都内のマイホームはどんどん手の届かない存在になりつつあります。しかし、お隣の埼玉県にまで目を向ければ、平均的な収入のサラリーマンであっても十分にマイホーム購入を検討できる“穴場の街”はまだまだ存在します。いま、会社員が買える街…今回は「浦和」に焦点をあてます。

駅近・築浅の物件はお高め…平均的なサラリーマンは「駅徒歩10分以上」も視野に

新宿や渋谷、品川など、都心の主要エリアまで40分程度でアクセス可能な浦和。国土交通省『土地総合情報システム』によると、浦和駅徒歩20分圏内で取引された中古マンションの平均取引価格は5,064万円、平均平米単価は83.6万円であり、単純計算では80平米程度の中古ファミリーマンションの相場は6,600万~6,700万円ほどになります。

 

実際に平均的な会社員が、浦和駅周辺でファミリータイプの中古マンションを購入した場合の返済プランをみていきましょう。東京の会社で働く会社員(平均年齢:44.0歳)の平均給与は月収41.2万円、賞与も含めた年収は666万円です。浦和駅近くに購入するマンションの価格は平均的な価格帯の6,600万円。

 

頭金を2割(約1,320万円)入れ、残りは住宅ローンを活用します。返済方式は元利均等、金利0.5%・返済期間25年とすると、利息分は約338万円、月々の返済額は18万37,265円となります。年間の返済総額は224万7,180円、年収に占めるローン返済割合は34%であり、1人の給与ではかなり厳しいプランになりそうです。

 

共働きで仮に世帯年収が1,000万円あれば、返済割合は約22.4%。さらに、頭金として3割(1,980万円)の自己資金を用意できれば、月々の返済額は16万3,857円、年間の返済総額は世帯年収の19%台に収まり、これでようやく「余裕のある返済プラン」を実現可能です。

 

そんな浦和前の住み心地について、子育て環境の良さや都心へのアクセスを評価している人が多いようです。

 

●公園や図書館など、子どもと楽しめる施設が充実している

●東京都内の主要エリアに30~40分程度でアクセスできる

●高級住宅街で治安が良く、どことなく品がある

 

一方、上でみたような不動産価格の高さや道路の混雑についてはネガティブな声も目立ちます。

 

●埼玉県のなかでは住居費は高め

●交通量が多く、大通りはいつも渋滞している

●浦和レッズの試合がある日は駅もサポーターで大混雑する

 

浦和駅周辺にマイホームを購入するのであれば、物件価格の3割程度を頭金として用意し、かつ世帯年収1,000万円が程度でないと家計がかなり苦しくなることがわかりました。

 

ただ、個別の物件情報をみていくと、駅前の築浅タワーマンションが平均価格を引き上げている様子もわかります。実際、駅から少し離れたエリアの築古物件にも目を向けてみると、駅徒歩16分・4LDK(85平米)・築21年で4,300万円、駅徒歩14分・4LDK(80平米)・築27年で4,200万円など、平均的な収入のサラリーマンでも十分に購入可能な水準の物件も出回っています。

 

治安が良く、都心へのアクセスも良好な浦和。不動産価格は埼玉県内でも最高クラスですが、駅近・築浅というこだわりを捨てれば、「子どもには良い教育を受けさせたい」という家庭のニーズを満たすマイホームに出会えるかもしれません。

 

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