中古、新築ともに活況を呈する首都圏のマンション販売
アベノミクスによる経済政策で景気回復が鮮明になり、平成32年には東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まりました。これを受けてとくに東京を中心に地価が上がり始め、それに伴って収益物件の価格も上昇傾向にあります。
不動産プチバブル再燃の期待感すら漂い始め、不動産マーケットは活況を呈しています。株式会社不動産経済研究所によると、平成25年度の首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県)の新築マンション発売戸数は5万6476戸と前年比23.8%増と報告。金融危機の反動から大きく飛躍した平成11年(30.1%増)以来、14年ぶりの高い伸び率となりました。
個人の住宅取得意欲は堅調に推移しているとみていいでしょう。不動産価格も高騰を続け、平成25年度の首都圏新築マンション価格は1戸あたり平均価格4929万円と、前年比8.6%アップしています。
また、中古マンションの流通も活気を帯びています。公益財団法人東日本不動産流通機構によると、首都圏における平成26年1~3月の中古マンション成約件数は9993件(前年同期比3.4%増)で、10期連続で前年同期を上回りました。成約物件価格も上昇し、2676万円(前年同期比3.5%増)となっています。
これらの統計は実需のものですが、実需不動産と収益物件のマーケットの動きには相関関係があります。ですから、このように首都圏エリアの物件価格は先高観があるため、キャピタルゲイン狙いの投資については期待が持てそうです。
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供給過剰といわれている地方都市だが・・・
しかし、本連載が想定しているようにインカムゲイン狙いで安定収入、そして将来の資産形成を目的とした投資家にとっては逆効果です。物件価格が高騰すると利回りが下がり、投資効率が悪くなってしまうからです。
実際、いま関東在住の不動産投資家の多くは首都圏の利回り低下を嫌気し、札幌、福岡、名古屋、大阪(関西)などの地方に新たな活路を見出しています。いずれも人口150万人以上を抱える政令指定都市で、一定の賃貸需要が見込めると判断してのことです。
ただ、既に地方の中には、投資対象としては厳しい状況に陥っている地域もあります。たとえば前述の4都市・地域のなかでも、札幌と福岡については内外の不動産ファンドやREIT各社が進出し、賃貸マンションを相次いで建設。それに合わせるようにアパートビルダーも地主層への土地活用の営業展開を積極的行い、既にマーケットは供給過剰の状態です。
一定の表面利回りは見込めたとしても、入居者獲得競争が激しく、空室率の上昇、入居者獲得コストが重くのしかかることにより収益性は低く、投資対象エリアとしては厳しくなっているというのが実情です。
また、名古屋は人口200万人を超えた都市で地場産業の経済力も底堅く、投資対象エリアとして今後も期待できると思います。ただ、そのなかで、名古屋以上に有力なエリアが、当社が事業を展開している大阪をはじめとした「関西(特に、大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県)」です。「人口」「経済」「不動産市況」で首都圏に次ぐ、あるいはそれ以上にメリットが大きいエリアだからです。
次回は地方の中でも、関西エリアについての説明をさせていただきます。
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