大半のビジネスパーソンが、「年収を上げたい」と考えているのではないでしょうか。理想として掲げる「キャリア」を実現した結果として、年収を上げていくためには、どのような行動が必要なのでしょうか。本稿では、東京エグゼクティブ・サーチの代表取締役社長・福留拓人氏が、年収アップをめざすビジネスパーソンが、いますぐ意識すべきことについて解説します。
“斜めに構えて物事に取り組む”人のほうが「キャリア形成&年収アップ」を両立できるワケ【転職のプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

すぐに転職する予定がなくても準備しておくべきこと

筆者がおすすめしているのは、定期的に自分自身の「キャリアの棚卸し」を行い、自分の等身大の成果を確認すると同時に、「今やりたいこと」と「将来チャレンジしたいこと」を明確にしておくことです。冷静に分析して、「やりたいこと」や「チャレンジしたい」ことのなかに、「年収を上げたい」が含まれているかどうか、精査しましょう。

 

やりたいことが現在の職場にあって、それが近い将来実現できそうであれば、転職する必要はありません。反対に、「この会社では、どう足掻いても理想が実現できない」というのであれば、転職を検討すべきです。また、年収は着実に上がっていくけれども、その職場にはやりたいことがない、というケースも転職を考える場面といえます。

 

「キャリアの棚卸し」を行って「やりたいこと」と「チャレンジしたいこと」を明確にした上で、現職に残るという判断をしたのであれば、職場では給料以上の働きをすることが重要です。

 

すべての時間を仕事につぎ込むのではなく、もらっている給料以上の仕事をこなし、余った時間を自分のキャリアパスや将来のイメージをより具体化させるために使いましょう。具体的なイメージを描けていれば、転職エージェントやヘッドハンターから魅力的な案件がもたらされたときに、挑戦すべきかどうか、冷静な判断ができるはずです。

 

キャリア形成と年収アップを両立させるには、いまの職場と「がっぷり四つ」に組むのではなく、45度くらい斜めに構えて物事に取り組む、という意識でいることが大切です。それくらい肩の力が抜けていると視野が広がり、横からの情報も入ってきやすくなるため、柔軟に意思決定できるようになるのです。

 

筆者のコンサルティングでも、クライアントにはそうしたスタンスでいることをすすめています。

 

会社というのは入社してほしい人材に対し、本人の希望を下回るオファーはしません。相手のモチベーションを下げて入社させてもいいことは1つもないからです。「この人にはぜひウチに来てもらいたい」と思ったら、希望に近い年収を提示してきます。

 

そして「来てほしい」と思われるような人材というのは、繰り返しになりますが、現職において高いパフォーマンスを発揮している人のことです。たとえいますぐに転職する考えがなくとも、給料以上の仕事をして実績を挙げておけば、現在の職場での収入アップの可能性も高まりますし、何らかの理由で外に打って出ることになったときも、「引く手あまた」という状況になるわけです。

 

年収を上げるには「急がば回れ」。現職で給料以上の実績を挙げることに、まずはトライしてみましょう。