ホームページ利用時の用件解決が満足度に大きく影響
保全期間中に保険会社のホームページを閲覧/利用した顧客は年々増加しており、2023年調査では48%の顧客が利用していた。利用の目的としては、「各種手続きを実施」が39%、「契約・保障内容などの各種変更手続きや必要書類についての情報収集」が23%と、2022年から大きな変化はみられなかった。
一方、ホームページにアクセスした際、用件が「完全に解決した」顧客の満足度は前年より+12ポイント向上した。これは、生命保険会社各社の保全期におけるデジタル化の推進が顧客の期待値を上回るサービスの提供として受容された結果と考えられる。
なお、「一部解決しなかった」および「全く解決しなかった」場合の顧客の満足度は-26ポイントと低下がみられる。この背景には、ホームページで提供される情報やオンラインで完結できるサービスには各社のばらつきが見られ、一部生命保険会社ではこうした顧客の期待値の高まりに十分に対応しきれていないものがあると考えられる。
J.D. パワー Global Business Intelligence部門、常務執行役員 梅澤希一のコメント
「今回の調査では、新型コロナウイルス感染拡大を背景に顧客自らの問い合わせへの対応力が問われたことが大きなポイントであると考えられる。
顧客への情報提供拡充と効率性向上の両立の観点から、顧客が『わかりやすく』かつ『簡単に』用件解決のために必要な情報を見つけることができる、ユーザビリティの高いホームページのコンテンツが従来以上に重要となっていると言える。
調査では、『完全に解決した』顧客では問い合わせニーズが高い情報を適切に提供することで満足度の向上につながった一方、『全く解決しなかった』もしくは『一部解決しなかった』顧客では満足度の大きな低下がみられた。
こうした満足度低下の背景には、顧客が他業種のホームページも利用するなかで、ホームページのユーザビリティに対する顧客の要求水準が高まっており、ホームページを利用しても未解決の問題が残ることがこれまで以上に満足度の低下につながったものと考えられる」
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