Q2:どうして自分はママ(パパ)と暮らすの? 別に暮らすパパ(ママ)はどうなるの?
子どもの目にも明らかな問題が親のどちらかにある場合は別ですが、子どもからしたら「どうしてパパ(ママ)でなくママ(パパ)と暮らすのか」わかりません。
子どもがどちらかの親と暮らすにせよ、それは子どもにとっていちばん良い生活はどういうものかを父親と母親で話し合った結果なのだ、ということを伝えましょう。こんな伝え方はどうでしょうか。
「ママよりパパのほうが仕事が終わるのが遅くて、休みも取りにくいでしょう? それだと毎日あなた(子ども)のご飯をつくったり、学校の準備を一緒にしたりすることが難しくなるわ。だから、パパとママは、あなた(子ども)はいつもはママと暮らして、パパが休みを取れたときにはパパのところで過ごすほうがいいと考えたの。
パパにはいつでも電話やLINEで連絡できるわ。パパはここから車で30分のところにマンションを借りたの。今度一緒に見に行きましょうね」
子どもが「会えないもうひとりの親」について思うこと
日常的に会えないもうひとりの親が、どこでどんなふうに暮らしていくのか、子どもはとても気になります。幼い子どもであれば、その家にはちゃんと冷暖房設備があって、料理ができるキッチンがあり、ふかふかのベッドがあって、安らかに眠ることができるのかどうか、その親が困らずに暮らしていけるのかなどと、現実的なことが気になります。
そんな子どもの心配はできる限り取り除いてあげましょう。できることなら、別居親の新しい住まいを見せてあげて、親の心配をしなくてよいのだと安心させてあげてください。家族と別れ、ひとりで暮らすことになった親を子どもが心配するのは当然のことです。子どもはひとりになる親が寂しかったり、辛かったりするのではないかと、気になって仕方がないのです。
別居親は、「別れて暮らすことはもちろん寂しい」と伝えたうえで、「だけど、毎週会えるし、毎晩電話するからね」などと、寂しい気持ちを慰める術を子どもに伝えましょう。
別居親の暮らす場所を具体的に知ることができれば、子どもは親は消えていなくなるわけではなく、「いつでも会える」という言葉を信じることができます。