子どものこんな質問にどう答える?
Q1:離婚って何? どうしてパパとママは別々に暮らさないといけないの?
たとえどんなに小さな子どもであっても、家族の変化、生活の変化について、誠意を持って、できるだけ子どもにわかるように説明をしてあげましょう。
たとえば、「ママとパパは別々のおうちで暮らすことになったの。あなたはママ(パパ)と一緒に〇〇のおうちで暮らしていくことになるわ。パパ(ママ)は違うおうちで暮らすけれど、あなたはいつでもパパ(ママ)と会うことができるのよ」というように。
学齢期に入るくらいの子どもであれば、「別々に暮らさなければならなくなった理由」も説明してあげましょう。たとえばこんなふうに。
「パパとママはどうしても意見が合わないことがあって、いつもけんかになってしまうんだ。けんかをするのはパパとママにとっても、あなた(子ども)にとっても良くないから、別々に暮らすことにしたんだ。これはおとなの問題で、あなた(子ども)の問題ではないんだよ」
「意見が合わないこと」の理由まで詳細に話す必要はありません。たとえば、お金の使い方であるとか、働き方の問題であるとか、どちらかに恋人ができたとか、愛情が冷めたとか、さまざまな「おとなの問題」があったとしても、それは後々、ゆっくりと、子どもが理解できるように話してあげればよいことです。
ただし、子どもが明らかにわかっている理由、たとえば、両親のどちらかに暴力や依存症の問題などがあって、子どもが辛い目に遭っていたり、家族がずっと困っていたというようなときには、その理由をはっきり告げてあげるほうが良いでしょう。
「ママはお酒を飲みすぎると暴れて、たくさんお金を使ってしまうよね。家族に暴力を振るうこともあった。そういう環境だとみんながビクビクして暮らさないといけない。だから、パパはママと離れて、あなた(子ども)とふたりで暮らしていくほうがいいと決断したんだ」などです。
また、離婚は夫婦にとっても、子どもにとっても、とてもエネルギーがいる大変なことです。しかし、それは人生の一つの選択であって、けっして特別なことであったり、恥ずべきことではないということもきちんと伝えてあげましょう。
破壊的な結婚生活を続けるほうが、長い目で見れば家族みんなを不幸にします。離婚家庭の子どもは、けっして「かわいそうな子ども」ではないのです。