(※写真はイメージです/PIXTA)

中古建物を売却しようとすると、日本では評価額が低く見積もられがちな傾向があります。しかし、建物が高品質であることを証明すれば、高値がつくこともあります。親から相続した築40年の実家を売却した経験のあるフリーライターの永峰英太郎氏が著書『親の家を売る。──維持から売却まで、この1冊で大丈夫!』(自由国民社)から解説します。

◆住宅履歴情報は書類集めが必須

新築段階でいえば、戸建てなら、建築確認に関する書類、新築時の各種図面や書類、マンションなら、建築確認書類や図面、マンション管理組合の規約や長期修繕計画などになります。

 

そのほか、維持管理段階の情報(リフォームや改修をしたときの書類、図面など)もそろえます。

 

こうして集めた情報を、不動産会社などの住宅履歴情報サービス機関に渡して、データ化してもらいます。

 

【step1】住宅の情報収集をする

(1)新築段階の情報:建築確認に関する書類、住宅性能評価書、新築時の各種画面や書類、マンションなら建築確認書類や図面、マンション管理組合の規約や長期修繕計画等。

(2)維持管理の情報:維持管理計画書、点検・診断の際の書類、修繕工事を行った際や、回収・リフォームを行った際の書類・図面・写真等。

 

【step2】住宅履歴情報サービス機関に登録

不動産会社や設計事務所の住宅履歴情報サービス機関に渡して、データ化してもらいます。費用は年間数千円程度から。

 

自分のできる範囲内で価値を高める

ここで紹介した「インスペクション」「瑕疵保険」「住宅履歴情報」を全部利用しても、かかる費用は10万~15万円程度です。

 

実際に、通常ならばゼロ査定とされる築20年の木造住宅に、800万円の価格を付けて売れた例があるそうです。200万~300万円の値がつくことは、それほど珍しいことではありません。

 

ただし、親の家を売る場合は「住宅履歴情報」の収集は難しいかもしれません。

 

インスペクションと瑕疵保険の二つを利用するなど、自分ができる範囲内で、建物の価値を上げるようにすればいいと思います。

 

 

永峰 英太郎

フリーライター

 

高橋 正典

価値住宅株式会社

代表取締役

 

親の家を売る。──維持から売却まで、この1冊で大丈夫!

親の家を売る。──維持から売却まで、この1冊で大丈夫!

永峰 英太郎(著)・高橋 正典(監修)

自由国民社

◆「予備知識なし」は危険! 本書でしっかり知識を得てから取り組みましょう。 ◇予備知識なしで、親の家の維持や売却に挑むと、 相当な苦労や失敗をします。 また、税金や家の売却金額で損をするリスクも高まります。 …

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