2. 瑕疵保険
新築の物件は、ハウスメーカーや施工会社が10年間の瑕疵担保保証を付けることが義務化されています。また中古の建物でも、売り主が不動産仲介業者の場合、2年間の保証が付きます。
保険の内容は、もしその期間中に瑕疵(欠陥)が判明した場合、売り主が責任を負うことになるというものです。
しかしながら、中古住宅で売り主が個人の場合、この保険を付けるかどうかは、当事者間で決めることになります。現状では「瑕疵担保免責」(保証なし)が大半です。
◆既存住宅売買瑕疵保険に加入する
たとえば、親から引き継いだ家などは、建築年数がかなり経過していることがあります。そういう場合、保証なしでは、買い主は不安を覚えるものです。そこで活用したいのが「既存住宅売買瑕疵保険」です。
この保険に加入すれば、販売後に瑕疵が見つかると、1,000万円までの補修費用が最長5年間保証されます。
瑕疵保険に加入するには、専門の検査機関に検査をしてもらうことが必要です。補修すべき箇所があったら補修をする必要があります。
【瑕疵保険の詳細】
・申し込み先:国土交通大臣が指定した「住宅瑕疵担保責任保険法人」に申し込みます。「一般社団法人 住宅瑕疵担保責任保険協会」のホームページで検索できます。
・実施方法:まずは検査を実施して、建物の状況を調べます。所要時間は1~2時間。数日後、検査結果が送られ、瑕疵保険に加入OKかが決まります。
・チェック箇所:「基礎のひび割れや欠損の状況」「外壁の防水措置の状況」「屋根裏の状況」等。
・費用:保険料は4~8万円程度。
3.住宅履歴情報
住宅履歴とは、住宅の設計、性能、施工、維持管理、メンテナンスに関する情報のことです。
これらを明らかにしておけば、「いつ、誰が、どのように設計・施工したか」「どんな修繕、改修・リフォームを行ったか」など、住宅の素性を知ることができます。
住宅履歴は、クルマでいえば「車検証」や「整備記録」のようなものです。整備記録がなければ、中古のクルマは買わないですよね。
しかしながら、クルマよりも高い住宅については、こうした履歴情報の告知が徹底されていないのです。現状では「長期優良住宅」の認定を受けた住宅は、住宅履歴の保存が義務づけられていますが、それ以外の住宅は、なくてもOKなのです。
逆に言えば、住宅履歴情報があれば、中古物件の信頼度はグッとアップするわけです。