資産を売ってバランスを変える 「スイッチング」
投資初心者
ポートフォリオを調整する方法は配分変更しかないんですか?
横山FP
「スイッチング」という方法があるね。スイッチングは、これまでに買って保有している商品の一部、または全部を売却して、他の商品を購入する方法だよ。
投資初心者
売却をするかどうかが、配分変更との違いですか?
横山FP
そうだね。それ以外にも配分変更では以降に購入する商品の配分を変えていくけど、スイッチングは現在保有している商品を売るという点にも違いがあるね。
投資初心者
この2つは、どのように使い分けたらいいんですか?
横山FP
どちらもポートフォリオが崩れたときの配分調整に使われるけど、スイッチングは利益確定させるために有効だね。
例えば、iDeCoは原則60歳になるまで受け取れないけど、投資信託を運用していると値下がりのリスクがあるよね。そこで、リスクを抑えるために、保有している投資信託を定期預金などの元本確保型商品にスイッチングするというような使い方があるね。
投資初心者
なるほど! それまで増やした資産が減らないように、低リスクの商品に変更するのですね。
横山FP
そういうこと。ただし、つみたてNISAではスイッチングで新たに購入する分が、非課税投資枠を消費するなどのデメリットもあるので注意しようね。
<注釈>
・「定期預金」とは……預け入れ期間を決めて行う預金のこと。満期を迎えるまで原則引き出すことはできないが、普通預金と比較すると金利が高くなる。値動きのリスクが低いのでiDeCoでは元本確保型商品という位置付け。
・「元本確保型商品」とは……iDeCoにおける商品の分類で、収益性は低いが、値動きリスクも低いものを指す。定期預金、保険商品が該当する。一方で投資信託は「価格変動型商品」に分類される。
横山 光昭
株式会社マイエフピー代表取締役
家計再生コンサルタント
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