「外気温と室温の差」がエアコンの出力を決める
夏季・冬季ともに、家庭でもっとも電力を消費する(=電気代がかかる)家電。それがエアコンです。家庭でエアコンの節電について考えるときに、大きなポイントが3つあります。
まず「外気温と室温(設定温度)の差が大きいときにエアコンは頑張って出力を上げる」ということ。節電のためには、エアコンそのものの操作を工夫する以前に「外気温と室温の差を小さくする」ことが大切なのです。
たとえば遮熱カーテンなどを用いて、外部からの熱気や寒気を遮断すること。窓枠をアルミサッシから木製サッシに変更したり、二重窓にしたりというリフォームも、エアコンの節電につながります。
二つ目は「エアコンのスペックに適した使い方をする」こと。たとえば6畳の部屋が2つある場合に部屋の間の仕切りを取り、6畳用のエアコンで2部屋とも冷やす(暖める)という人は、それだけで無駄な電気代がかかっています。
各部屋に6畳用エアコンを設置して個々に動かしたほうが、電気代的にはお得なのです。
「冷やし過ぎ・暖め過ぎ」を避け必要なときだけ稼働
最後の三つ目は「設定温度と稼働時間」を管理すること。やはりこれがエアコン節電術の要です。夏季は冷やし過ぎ・冬季は暖め過ぎを避け([図表1][図表2]参照)、必要のないときは稼働させない([図表3][図表4]参照)。
それだけで、年間4,500円程度の節約になります。
■エアコン節電のPOINT!
【外気温との差を大きくし過ぎない】
遮熱カーテンや木製サッシなども効果大。
【スペック以上の能力を期待しない】
「6畳用のエアコンで隣の部屋まで」などスペックを超える能力を強要しない。
【温度設定と稼働時間を管理する】
冷やし過ぎ、暖め過ぎに注意する。
また、他にも、細かい節電術はたくさんあります。エアコンのフィルターを月1~2回清掃すると、さらに年間約990円の節約になります([図表5]参照)。
さらに、冷房時には扇風機と併用してエアコンの設定温度を少し上げる方法もあります。
このあたりは好みによって採用・不採用を決める形でOK。ストイックになり過ぎないように気を付けつつ、節電を楽しみましょう。
■まだある!省エネテクニック
冷房時に扇風機を併用する。風が身体にあたると涼しく感じます。