(※写真はイメージです/PIXTA)

電気料金が高騰するなか、「住宅用太陽光発電システム」を導入したら、根本的な解決になるのでしょうか。実際に、自分の家に太陽光発電システムを導入したら、どのくらい電気料金をカットすることができるのか。スマートテック、FPの風呂内亜矢氏が監修した『どうする!? 電気代 節約完全マニュアル』(ART NEXT)より、「4人家族」のシミュレーション結果を紹介します。

電気代節約シミュレーション

◆太陽光発電などの導入で電気代はどう変わる?

太陽光発電システムおよび蓄電システムを導入したら、電気代はどこまで節約できるのか。それらなしで、さまざまな省エネ・節電術を駆使したらどうなるのか。

 

本記事では4人家族(夫婦+子ども2人)の使用電力量の実際のデータ(「スマートテック」提供)を使用して、太陽光発電および蓄電システム導入前と導入後、どのように購入電力量および電気代が変化するかを試算しました。

 

なお、電気代は季節によっても変わります。もっとも電気代がかさむ季節は冬です。その理由は、エアコンで調整しなければならない「外気温と室温との差」が夏よりも大きいこと、在宅時間が長くなるうえ日照時間も短くなり、照明や家電を使う時間が長くなること等が挙げられます([図表1]参照)。

 

【図表1】4人世帯における月別の電気代平均(2022年)

 

そこで、本記事では、それぞれのケースについて夏(2022年8月)と冬(2023年1月)のデータを比較しています。

 

◆電気代節約シミュレーションの見方

4人家族(両親+子ども2人)の家庭における、夏(2022年8月)、冬(2023年1月)の電気使用量のデータを基に、以下のA~Dのケースについて試算しました。

 

・ケースA. 太陽光発電および蓄電システムのない状態

・ケースB. 太陽光発電+蓄電システムを導入した場合

・ケースC. 太陽光発電のみを導入した場合

・ケースD. 太陽光発電・蓄電システムなしでさまざまな節電術を使った場合

 

ケースA. 太陽光発電および蓄電システムのない状態

「家庭における家電製品の1日での電力消費割合」(経済産業省資源エネルギー庁発表)のデータをもとに、どんな家電にどれだけの電力量を使っているかを算出し、そのすべてを電力会社から購入した場合の電気代を試算しました。

 

【電気料金の試算条件】

・契約プラン 東京電力 従量電灯B

・契約アンペア 60A

・燃料費調整単価:2022年8月は5.1円、2023年1月は12.99円

・再エネ賦課金 3.45円

 

このケースでは、夏(2022年8月)は23,682円、冬(2023年1月)は26,349円となっています。

 

なお、夏と冬でそこまで使用電力量の差が生じていません([図表2]参照)。それでも電気代にして3,000円近い差が生じている理由は、やはり燃料費調整額の高騰です。もし夏と冬で燃料費調整額が同じだった場合は、電気代の差は数百円程度で済んでいるはずです。

 

【図表2】ケースA 使用電力量
※小数点第二位で四捨五入

 

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どうする!? 電気代 節約完全マニュアル

どうする!? 電気代 節約完全マニュアル

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