米国「26万円以下」のコンパクトカー、追突事故発生…→自動車会社が「約196億円」もの損害賠償を請求されたワケ

米国「26万円以下」のコンパクトカー、追突事故発生…→自動車会社が「約196億円」もの損害賠償を請求されたワケ
(※写真はイメージです/PIXTA)

1960年代後半、米国でフォード社が事故の損害賠償として「1億5100万ドル(約196億円)」を支払うよう評決された「フォード・ピント・ガソリンタンク訴訟」について、NY州弁護士・秋山武夫氏が解説していきます。 ※ドル対円の換算率を便宜的に1ドル130円で計算しています。

フォードはこの後…

フォードはこの後、ピントをはじめ同じように炎上の恐れのある約150万台をリコールしました。

 

「マクドナルド・コーヒー訴訟(※)」も「フォード・ピント・ガソリンタンク訴訟」も、人間を数値として扱ったことが陪審員の怒りを買い、高額な「懲罰的損害賠償」につながりました。

 

※ マクドナルドのドライブスルーで購入したコーヒーをこぼしてやけどを負い、同社から300万ドル(3億9000万円)近くの「懲罰的損害賠償」の陪審員評決を勝ち取った女性の事例です。

 

「懲罰的損害賠償」の仕組みが有効に働いたわけです。ただこれらの事件には議論があることは事実です。

 

 

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秋山 武夫

NY州弁護士。

1969年一橋大学法学部卒業、同年丸紅に入社、以来50年にわたり国際法務の現場で活躍。

1975年ワシントン大学ロースクール卒。

元ピルズベリー・ウインスロップ・ショー・ピットマン法律事務所シニアパートナー。

※本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『司法の国際化と日本』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。

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