財産目録に書くべき項目は? Excel形式のテンプレートも紹介
財産目録の書式に決まりはなく、相続人が個人であっても法人であっても作成に相違はありません。遺言書に添付する際や、裁判所・税務署へ提出する財産目録の作成の際は、インターネットで無料のテンプレートを取得できます。
Excel形式のテンプレートのメリットは、パソコンで気軽に作成できる他、新たに財産を発見したらその都度修正・追加が簡単にでき、財産目録を作成しなおす手間も省ける点です。
無料テンプレートを取得できるサイトは主に次の通りです。
・【Excel】裁判所COURTS IN JAPAN 書式集
・【WORD】bizocean書式テンプレ 財産目録(自筆証書遺言書別紙目録)
テンプレートへ相続財産の内容を記載する場合は、それぞれ次の詳細情報を明記しましょう。
・預金:金融機関名・支店名、口座種別、口座番号、口座名義、預金残高、管理状況等
・建物:所在、家屋番号、構造、床面積、固定資産評価額、管理状況等
・土地:所在、地番、地目、地積、固定資産評価額、管理状況等
・株式:銘柄、株数、証券会社・口座番号、単価、管理状況等
・有価証券:種類、証券会社等、口座番号等、数量等、金額、管理状況等
自分で作るのは不安…専門家に依頼するときの相場は
相続財産目録を作成した経験がなく、自身で行うことに不安を感じる場合は法律の専門家へ依頼しましょう。相続財産目録の作成は弁護士、司法書士、行政書士に依頼できます。
いずれの専門家も財産調査に精通し、正確な財産把握と相続財産目録の作成が期待できます。また、遺産分割協議書の作成も依頼できるので、その後の相続手続きが円滑に進められるはずです。
弁護士、司法書士、行政書士に相続財産目録の作成を依頼する場合、費用の目安は下記のとおりです。
士業:相続財産目録の費用目安
弁護士:5万円~10万円
司法書士:5万円~7万円
行政書士:3万円~5万円
費用は法律で定められておらず各事務所で自由に設定可能です。この中で行政書士は最も費用負担が安いものの、相続人同士のトラブルの解決は業務の範囲外です。
もしも相続人間で相続に関する揉め事が発生しそうなときは、紛争解決のプロである弁護士に最初から頼んでおいた方が無難です。
なお、相続財産目録をはじめとした相続の不明点や悩みを相談したい場合は、まず「相続診断士」に相談してみましょう。
相続診断士は様々な相続の質問・疑問に応える有資格者で、相談内容に応じて法律の専門家への橋渡しも行ってくれます。