「フリーメイソンが世界の経済を牛耳っている」は本当か
【宮澤】都市伝説と呼ばれているようですが、一般的にはよく、フリーメイソンは世界政府の樹立ないし世界統一ないし世界征服を策略している、などと言われるようです。しかし、それはあり得ない話です。
フリーメイソンというのは世界の各文明の智慧者の集まりです。今の時代ではお互いの国ということになりますが、お互いの民族、お互いの文明、お互いの宗教を尊重し合って、喧嘩などせずに仲良く進歩していくということを目指す団体です。
陰謀を図って国と国を争わせるなどという活動は行いません。そのつもりがあるなら、世界征服などはとっくの昔にやってしまっています。だいたい、世界征服ないし世界政府の樹立を行って、いったいどうしようというのでしょう。
フリーメイソンはあらゆる金融に関係し、世界銀行を含めた世界の経済を牛耳っている、という言い方も正しいものではありません。例えば、ある国だけが特別に経済的に強くなると必ず貧乏になる国が出てくるという現実があります。
経済学においても議論がありますが、一方だけが豊かになるということは果たして良いことなのか、という問題があります。
そこで各国の経済をバランシングする、つまり弾力性を持った、お金がちゃんと回る世界経済にするために、フリーメイソンは世界の各銀行の存在と活動を認証する役目を担っています。
逆の見方をすると、フリーメイソンが認証をしてくれなければ、つまりフリーメイソンから認められている銀行でなければ世界で商売ができない、ということです。
その見方からすれば、牛耳っている、という捉え方も可能でしょうけれども、実態は違います。混乱が起きないように識別番号を与えている、というイメージです。