時代に負けない強いブランドの資質
SHEINは、従来のファストファッションのような大量生産、大量消費のビジネスモデルで、「SDGsやエシカル消費といった時代に逆行している…」、あるいは「ブランドとして長続きしないのではないか?」と捉えられている方も多いと思います。
しかし、ここで1つ考えていただきたいのが、「単に安い商品を大量に生産して販売している」と「ターゲットが購入できる価格帯で、ニーズに合った商品を販売している」では意味が異なるということです。
SHEINのメインターゲットは10代、20代といった若者です。ほとんどが、お小遣いやアルバイトで稼いだお金をやりくりして、ファッションを楽しんでいます。そんなターゲット層が購入できる価格帯で、最新のトレンドアイテムを提供し続けているからこそ若者から支持され、愛されているのではないかと思います。実際に4年連続で黒字を叩き出し、顧客から愛され続けるブランドであることは証明されています。
これらのことから、時代に負けない強いブランドを作るには、時代のトレンドや風潮に沿ったブランド戦略を立てるのではなく、時代の如何にかかわらず、ターゲットのニーズや求める価値を追求し続けていくことが大切であり、このようなブランドだからこそ本当の意味で強いブランドといえるのかもしれません。
とはいえ、やはり安価な商品だと耐久性が低く、「サスティナビリティ的にどうなの?」という意見もやはり多く、ファストファッション界でこの先何十年と生き残り続けるには、サスティナビリティ経営は非常に重要です。
SHEINはサステナビリティ経営に対する取り組みとして、2022年4月にサステナブルでエシカルな新コレクション「evoluSHEIN」を発表しました。商品展開として、リサイクルポリエステルなどの地球への影響が少ない素材を使用する方針です。
今後、SHEINが「グリーンウォッシュ」と揶揄されることなく、サステナブル経営に向かうために、どのようなアクションをとっていくのか。今後の動向に目が離せません。
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