対話型AI「ChatGPT」は文章を生成できるAIとして注目を集めています。今後「ChatGPT」の活用によって、日常生活やビジネスにどのような変化が起こるのか。日本最大級のAIライティングアシスタント「Catchy」の事業責任者である古川渉一氏が、ITライター酒井麻里子氏との共著『先読み!IT×ビジネス講座 ChatGPT 対話型AIが生み出す未来』(インプレス)において解説します。
AIが標語や俳句を作ることは可能?
酒井:AIが苦手な創作の分野もあるんでしょうか? たとえば、標語のような短いものは、かえって難しかったりしますか?
古川:そんなことはないと思いますよ。標語については、キャッチコピー生成の要領で作ることができます。さらに、過去の標語コンクールの入賞作品を学習させて、それらしい標語を作るなんていうことも可能かもしれません。
酒井:なるほど。一定の型があるものはAIでも比較的生成しやすいということですね。俳句などはどうですか?「季語を必ず入れないといけない」など、独自のルールが多いので難しそうです。
古川:ChatGPTそのままでは難しいと思いますが、これも俳句に特化した学習をさせることで可能になるかもしれませんよ。
酒井:あらかじめそれぞれの季節の季語を学習させておいて、指示をするときに「春の季語を必ず1つ使ってください」と指示するようなイメージでしょうか?
古川:そうですね。特定の目的に合わせたテキストを生成したい場合は、ChatGPTやGPT-3などのモデルそのままではなく、目的に合わせた調整を行うことで最適化が可能になります。
酒井:その調整次第では、いろいろなジャンルの創作でAIを使える可能性があるということですね。
酒井:小説など創作分野でのAI活用が、想像以上に進んでいることに驚きました。今後はAIと人間の協業で作られた作品もたくさん生み出されるようになっていくのかもしれません。
古川 渉一
株式会社デジタルレシピ
取締役CTO
酒井 麻里子
株式会社ウレルブン
代表・ITライター
《最新のDX動向・人気記事・セミナー情報をお届け!》
≫≫≫DXナビ メルマガ登録はこちら
株式会社デジタルレシピ
取締役CTO
1992年鹿児島生まれ。東京大学工学部卒業。株式会社デジタルレシピ取締役CTO。学生時代にAI研究を行う松尾研究室に所属したことをきっかけにインターネットに興味を持ち、大学生向けイベント紹介サービス「facevent」を立ち上げ、延べ30万人の大学生に利用される。その後、国内No.1 Twitter管理ツール「SocialDog」など複数のスタートアップを経て現職。デジタルレシピでは事前登録者数6,000人を超えた、パワーポイントからWebサイトを作る「Slideflow」の立ち上げを経て、現在はAIライティングアシスタント「Catchy(キャッチー)」の事業責任者。CatchyはOpenAI社が提供するテキスト生成AI「GPT-3」を活用した国内向けサービスとして、リリース後半年間でユーザー数4万人を超える。事業戦略、プロダクト開発、マーケティング、AIのビジネス活用など幅広い領域に知見を持ち、0から事業を垂直に立ち上げることを得意とする。
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載先読み!「ChatGPT」対話型AIが生み出す未来
株式会社ウレルブン
代表・ITライター
ITライター。企業のDXやデジタル活用、働き方改革などに関する取材や、経営者・技術者へのインタビュー、技術解説記事、スマホ・ガジェット等のレビュー記事などを執筆。メタバース・XRのビジネスや教育、地方創生といった分野での活用に可能性を感じ、2021年8月よりWEBマガジン『Zat's VR』を運営。メタバースに関するニュースや、展示会・イベントレポート、ツールの解説やレビューなどを発信。Yahoo! ニュース公式コメンテーター(IT分野)。株式会社ウレルブン代表。Twitter(@sakaicat)では、デジタル関連の気になった話題や役立つ情報などを発信。
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載先読み!「ChatGPT」対話型AIが生み出す未来