対話型AI「ChatGPT」は文章を生成できるAIとして注目を集めています。今後「ChatGPT」の活用によって、日常生活やビジネスにどのような変化が起こるのか。日本最大級のAIライティングアシスタント「Catchy」の事業責任者である古川渉一氏が、ITライター酒井麻里子氏との共著『先読み!IT×ビジネス講座 ChatGPT 対話型AIが生み出す未来』(インプレス)より解説します。
不適切な言葉を除外する仕組みとは
酒井:かなりのデータ量をフィルタリングしていますもんね。適切ではない言葉は、そもそも学習していないということですね。
古川:それに加えて、強化学習の「スコア付け」で、不適切なテキストが出ないようにトレーニングしています。
酒井:適切ではない生成結果にマイナスの報酬を与えることで、そういった回答が出ないようにするというものでしたね。
古川:そのとおりです。これらの2段階のプロセスによって、不適切な言葉が出ないようになっているんです。
酒井:ChatGPTが自然な会話ができるのは、ファインチューニングによって会話に適した調整が行われていることや、学習データの量が増えたことが要因なんですね。
不適切な言葉を使わないのは、データの時点でフィルタリングされていることや、強化学習によるものということですね。人間のように会話をしているように見えても、実際は人間が自分の頭で考えて話す場合とはしくみが異なることがわかりました。
古川 渉一
株式会社デジタルレシピ
取締役CTO
酒井 麻里子
株式会社ウレルブン
代表・ITライター
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株式会社デジタルレシピ
取締役CTO
1992年鹿児島生まれ。東京大学工学部卒業。株式会社デジタルレシピ取締役CTO。学生時代にAI研究を行う松尾研究室に所属したことをきっかけにインターネットに興味を持ち、大学生向けイベント紹介サービス「facevent」を立ち上げ、延べ30万人の大学生に利用される。その後、国内No.1 Twitter管理ツール「SocialDog」など複数のスタートアップを経て現職。デジタルレシピでは事前登録者数6,000人を超えた、パワーポイントからWebサイトを作る「Slideflow」の立ち上げを経て、現在はAIライティングアシスタント「Catchy(キャッチー)」の事業責任者。CatchyはOpenAI社が提供するテキスト生成AI「GPT-3」を活用した国内向けサービスとして、リリース後半年間でユーザー数4万人を超える。事業戦略、プロダクト開発、マーケティング、AIのビジネス活用など幅広い領域に知見を持ち、0から事業を垂直に立ち上げることを得意とする。
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連載先読み!「ChatGPT」対話型AIが生み出す未来
株式会社ウレルブン
代表・ITライター
ITライター。企業のDXやデジタル活用、働き方改革などに関する取材や、経営者・技術者へのインタビュー、技術解説記事、スマホ・ガジェット等のレビュー記事などを執筆。メタバース・XRのビジネスや教育、地方創生といった分野での活用に可能性を感じ、2021年8月よりWEBマガジン『Zat's VR』を運営。メタバースに関するニュースや、展示会・イベントレポート、ツールの解説やレビューなどを発信。Yahoo! ニュース公式コメンテーター(IT分野)。株式会社ウレルブン代表。Twitter(@sakaicat)では、デジタル関連の気になった話題や役立つ情報などを発信。
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