(※写真はイメージです/PIXTA)

相続が発生した際、ほとんどの人は「トラブルを少なく、少しでも安く済ませたい」と考えるでしょう。そしてそのためには「信頼できる税理士」に依頼することが重要です。そこで今回、元税務調査官で相続専門40年のベテラン税理士秋山清成氏がいくつかのモデルケースとともに、相続について「相談していい税理士」と「ダメな税理士」の見分け方をあわせて紹介します。

無条件に「相続税が2割も高くなる人」とは?

第三順位は「2割加算」

法定相続人には順位があり、亡くなった人の配偶者はいつも法定相続人ですが、孫、両親や祖父母、兄妹姉妹や甥・姪の場合は、上の順位の人が存命ならば、下の順位の人は法定相続人ではありません。

 

この法定相続人を踏まえて、無条件で「相続税の2割加算の対象者」になる人がいます。亡くなった人の法定相続人である配偶者、子ども、両親や祖父母以外の人が、亡くなった人から相続や遺言で財産をもらったり、孫が祖父母と養子縁組をして法定相続人となり財産をもらった場合、相続税は2割加算されます。

 

つまり、亡くなった人の兄妹姉妹は2割加算の対象者です。「兄弟の○○に△△円を遺贈する」という遺言があっても相続税は2割加算されます。

 

よくあるパターンが、亡くなった人が独り身で、子ども、両親がおらず、兄妹姉妹が相続人となって財産を相続するときの相続税は2割加算です。兄弟姉妹も亡くなっていたら代襲相続で甥・姪が法定相続人となり、この人たちも相続税が2割加算となります。

 

また、亡くなった人の子どもの配偶者が、遺言によって財産をもらった場合も、相続税は2割加算で払うことになります。

 

最後に、内縁関係の人や世話になった知人などの第三者、親身に介護をしてくれた家政婦さんなどに財産を分ける場合も、相続税は2割加算となります。相続人以外に財産を渡したいなら、遺言書の作成は必須であることも覚えておきましょう。

人生100年時代の必須知識…「相続税の障害者控除」

障碍者が亡くなった人の財産を相続する場合、納める相続税から一定の金額を直接控除することができる「相続税の障害者控除」という制度があります。計算式はこちらです。

 

障害者控除(一般障害者)=(85歳-相続開始日の障碍者の年齢)×10万円

障害者控除(特別障害者)=(85歳-相続開始日の障碍者の年齢)×20万円

 

例えば、亡くなった人の子どもが50歳で、一般身体障碍者の場合、85歳から50歳を引き、10万円をかけた350万円が控除額です。この制度の最大のポイントは、本来納めるべき相続税額から控除できることです。

 

つまり、相続税の基礎控除や、債務・葬式費用など「亡くなった方の財産額」から控除を行うものとは異なり、各相続人の「確定した相続税額」から350万円を直接控除できるのです。

 

しかも、仮に障碍者の相続税額が50万円で、控除額が350万円ならば、余った部分の控除額は、障碍者を扶養している人、つまり配偶者や直系血族および兄妹姉妹、その他3親等内の親族の相続税額から控除することができます。障害者控除を適用して相続税額が0円になれば、その人は相続税の申告をする必要はありません。

 

またこの制度は、障害者手帳の交付を受けている人しか利用できないと勘違いされがちですが、障害者手帳の交付を受けていなくても、要介護認定を受けている人が、住まいの市区町村役場で障害者控除対象者認定書の発行申請を行うことで、相続税の障害者控除を利用できます。

 

人生100年時代、他人事ではなく周囲の人のためにも「相続税の障害者控除」を知識としてもっておきましょう。

 

次ページ「相談してよい税理士」・「NGな税理士」の見分け方

※本連載は、秋山清成氏による著書『元国税 相続専門40年ベテラン税理士が教える 損しない!まるわかり!相続大全』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

元国税 相続専門40年ベテラン税理士が教える 損しない!まるわかり!相続大全

元国税 相続専門40年ベテラン税理士が教える 損しない!まるわかり!相続大全

秋山 清成

KADOKAWA

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