一方、日本の皇室では、このようなエピソードもあります。
新年のとある行事で、立ち位置を間違えられた皇族のお一人に対して、愛子様がそっとお声をかけられ、その方が少しあわてたご様子で本来の立ち位置に戻られた、というほほえましいシーンです。
この年、愛子様はその行事に初めてお出ましになりました。初めてご経験される重要な場面では、ご自身のお勤めを果たされるだけでも大変なことです。それに加えて、皇室としての重要な公務を礼を失することなく心遣いされたのです。
同様に、ビジネスの場でも、そのとき、その場の「誰もが幸せになれる最適解を選択できること」が、真のエリートが身につけている教養です。
「食べる姿」に真のあなたが映し出される
「食べる」という行為は、「食欲・睡眠欲・性欲」という人間の三大欲求の一つです。食べる姿は、常に意識を向けない限り、もっとも素の自分が表れやすいもの。それでいて、三大欲求のなかで、唯一、公共の場で他者と行為を共有する、とても特別なものです。
そんな無防備な「食べるという行為」に、いつなんどきでも「まわりへの配慮」「まわりへの敬意」が映し出されていれば、世界中どんな国でも、あなたに知性と美しさを感じるものです。
「まわり」とは同席者、料理人、食器、食材の命、歴史、宗教、文化、自然、社会情勢、政治、経済など自分以外の万物のこと。そして、各国の食のマナーにこそ、万物を読み解くヒントは詰まっています。
本書では、第一部で、マナーを本質から考え、世界一美しい食べ方が身につく「小倉式・食事七則」をご紹介します。
第二部では「他国を知るにはまずは自国を」という思いから、日本の食の背景にある精神性について触れ、フランス、中国、イタリア、韓国、インド・ハラルフード、ビュッフェ、ファストフードと、できるだけ多くの国々の食の背景と美しい所作を網羅できるようまとめました。
多様化する社会で臆することなく、最高のあなたを引き出すことができますように。
株式会社トータルフード代表取締役
小倉 朋子
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