(※写真はイメージです/PIXTA)

本記事は、東洋証券株式会社の中国株コラムから転載したものです。

白酒カンパイで感じる「中国リオープン」の足音

――お酒は赤ですか、それとも白い方ですか?

 

先日参加した中国の知人の結婚式。このような問いかけを受けるのも久しぶりだ。ホテルの式場には新郎新婦の親戚や知人、合わせて300人ほどが集まった。

 

ファッションショーさながらのランウェイが設けられ、いかにも豪華で派手好きな中国人らしい。

 

主役の登場を前に円卓ではフライング気味に宴会が始まる。冒頭のお酒は、前者が赤ワイン、後者は白酒(バイジウ)。ここは迷わず白酒をチョイス。フランス・ボルドー産のワインより四川省・宜賓産の五糧液だ。

 

地方の豪快な宴席らしく、ミニおちょこではなくワイングラスで乾杯。アルコール度数52%の「烈酒」(きつい酒)が五臓六腑に沁みわたる。

 

ゼロコロナ政策の解除を受け、結婚式や各種宴会、イベントなどが続々と開かれている。今回の結婚式もコロナ禍で2回延期されていた。満を持して開かれた式では、参加者は全員ノーマスク姿。

 

中国では公式には「ウィズ・コロナ」「共存論」などは聞かれず、基本的に「疫病に打ち勝つ」の一本鎗。市民レベルでは単純に「コロナはもう過去のもの」と捉える向きすらあり、楽観論が広がっている(厳しい隔離や行動規制などもう思い出したくないという気持ちが多分にあるのだろうが)。宴席の定番の白酒需要も戻ってきた。

 

1月下旬の春節(旧正月)前後の年末セール期間に、白酒販売量は前年同期比で約36%増加(ネット酒販の「1919」より)。ニーズ復活は現地でも体感している。私が飲んだ宜賓五糧液(000858)のお酒は500mlで1,299元(約2万5,300円)と結構なお値段。

 

ただ、宴席はメンツ重視なので高級品を振る舞うのが“常識”だ。貴州茅台酒(600519)はかなりのハイレベルだが、五糧液や瀘州老窖(000568)などの名酒は普通に出てくる。普段は手が届かない高級酒を目の前にして心も弾む。

 

白酒業界の2022年生産量は前年比5.6%減と4年連続で前年割れ。電力不足や都市封鎖、宴会需要などの減退で生産・販売面の苦戦が伝えられた。一方、ブランド力がある大手企業の業績は堅調だ。22年12月期で貴州茅台酒は前年比16.2%前後、山西杏花村汾酒廠(フェンジウ、600809)は同30%前後の増収を見込む。

 

今年は宴席需要の復活が大いに見込まれ、業界全体の復調が期待される。

 

ビール市場の回復も鮮明だ。バドワイザーを展開する百威亜太控股(01876)は、中国のリオープン(経済再開)を受けて2月の販売量が前年同月比で20%超の伸びを記録した。青島ビール(00168)や華潤ビール(00291)などの販売回復にも注目したい。

 

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