事業承継に悩む会社がM&Aを選ぶメリット
事業承継のめどが立っていないなら、M&Aを活用するとよいでしょう。会社の成長にプラスの影響が出るかもしれないことに加え、従業員の雇用を守れます。また会社を売ると、その対価を得られる点もメリットです。
会社を成長させるチャンス
M&Aは会社を大きく成長させるきっかけとなる可能性があります。親族や従業員を後継者にしたいと経営者が望んでいても、必要な能力を満たす後継者候補がいるとは限りません。また十分な能力があったとしても、承継を希望しないケースもあるでしょう。このような場合、M&Aによる事業承継によって選択肢が広がります。
M&Aで他社の買収を検討している会社は、財務状況が安定していて、拡大途中のケースが多いでしょう。そのため買収されることで自社の財政面も安定し、事業への投資も十分に行われると期待できます。その結果、M&A前より成長する会社も珍しくありません。
従業員の雇用を守れる
中小企業にとって従業員は財産といえます。独自の技術を持った従業員や会社のキーパーソンもいるため、M&Aの買い手の82.1%は、従業員をそのまま雇用し続けるという調査結果もあります。後継者問題が解決せず廃業した場合、従業員は無職になってしまいます。M&Aを行えば、従業員の雇用を守れるでしょう。
買い手によっては、従業員にとってメリットとなるケースもあります。例えば異業種や規模の大きな買い手による買収であれば、新たな仕事に挑戦できるかもしれません。ただしM&A以前より雇用条件が悪くなる場合は、従業員が会社を離れてしまうケースもあるでしょう。
対価を受け取れる
M&Aにより会社を売却すると、経営者は対価を受け取れます。魅力ある事業を展開している会社や、規模が大きめの会社であれば、数億円という金額を受け取れるかもしれません。
経営者の対価の受け取り方は、M&Aの手法によって異なります。一般的に経営者が多額の対価を受け取りやすいのは『株式譲渡』です。所得税がかかりますが、他の手法より税額の負担が小さく、手取り額が増える傾向にあります。まとまった資金があれば、引退後の生活資金として利用できるのはもちろん、相続発生時の対策にも活用可能です。
自社はいくらで売れるのか
もしM&Aで会社を売却できるとしたら、自社の価格はいくらくらいなのでしょうか?中小企業の価格を算出するための企業価値評価と、売却しにくい会社の特徴を確認します。
中小企業の企業価値評価
バリュエーションとも呼ばれる企業価値評価には、さまざまな計算方法があります。中でも中小企業のM&Aでよく用いられるのが『時価純資産+営業権法』です。
時価純資産とは、会社の持つ資産と負債を時価評価し、資産額から負債額を差し引いた金額を指します。一方、営業権とは帳簿上には現れない超過収益力のことで、ノウハウやブランドなどです。時価純資産と営業権を足すだけで計算できるため比較的簡単な上、客観性も高い算出方法といえます。ただし企業価値評価で算出した金額が、そのままM&Aの取引価格になるわけではありません。企業価値評価の結果をもとに、売り手・買い手の話し合いにより最終的な金額が決まります。
売りにくい会社の特徴は?
ほかにはないノウハウを持っている、買い手が入手したい販路を確保しているなど、何かしらの魅力を持つ会社であれば、比較的高額でもM&Aの契約が成立する可能性があります。
しかし魅力の薄い会社にはなかなか買い手が付きません。買い手が付いたとしても、高い金額では売却しにくいでしょう。たとえば赤字が3期連続で続いている会社や、多額の借入金がある会社は、売却しにくいかもしれません。また黒字の会社であっても、経営者の魅力で成り立っていると再現性が低いため、売却しにくいでしょう。
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