香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。
主要銘柄、ハイテク株が軒並み下落
9日の香港市場は前述した物価統計の結果を受けて。中国景気の回復には時間を要することが確認される形となった。ハンセン指数は前日終値で一進一退の動きとなった後、午後に下げ幅を拡大し前日比0.63%安と3日続落、心理的節目である20,000ポイントを割った。
ハイテク株で構成されるハンセンテック指数は4日続落し前日比0.63%安と軟調な動きが続く。オンライン予約のトリップドットコム(9961)は4.7%安、ソフトウエア開発の明源雲集団(0909)は4.5%安、クラウドサービスの金蝶国際集団(0268)は3.4%安、電気自動車メーカーの理想汽車(2015)は2.8%安と下げた。
外食レストランや飲食関連も安く、レストランチェーンの呷哺呷哺(0520)は7.0%安、九毛九国際(9922)は4.8%安、火鍋チェーンの海底撈国際(6862)は4.5%安、飲料メーカーの中国蒙牛乳業(2319)は3.1%安と下げた。
主要銘柄も軟調な動きが続き、インターネットサービスのテンセント(0700)は2.7%安、フードデリバリーの美団(3690)は1.9%安、保険大手の中国平安保険(2318)は1.7%安、アリババ(9988)は1.5%安だった。
中国本土株市場は上海総合指数は前日比0.22%安の3,276.09、CSI300は同0.35%安の4,019.85と4日続落した。
長谷川 建一
Wells Global Asset Management Limited, CEO/国際金融ストラテジスト<在香港>
Wells Global Asset Management Limited, CEO最高経営責任者
国際金融ストラテジスト <在香港>
京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)
シティバンク東京支店及びニューヨーク本店にて、資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。 2004年末に東京三菱銀行(現:MUFG 銀行)に移籍し、リテール部門のマーケティング責任者、2009年からはアジアでのウエルスマネージメント事業を率いて2010年には香港で同事業を立ち上げた。その後、独立して、2015年には香港金融管理局からRestricted Bank Licence(限定銀行ライセンス)を取得し、Nippon Wealth Limitedを創業、資産運用を専業とする銀行のトップとして経営を担った。
2021年5月には再び独立し、Wells Global Asset Management Limitedを設立。香港証券先物委員会から証券業務・運用業務のライセンスを取得して、アジアの発展を見据えた富裕層向けサービスを提供している。(香港SFC CE No. BIS009)
世界の投資機会や投資戦略、資産防衛にも精通。個人公式サイトなどを通じて、金融・投資啓蒙にも取り組んでいる。
● 個人公式サイト
「HASEKENHK.com」(https://hasekenhk.com/)
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連載国際金融ストラテジスト長谷川建一の「香港・中国市場Daily」