勤続年数が長いほど「借りる力」が高くなる
ここで、あなたが富女子になるために身につけておくべき「仕事観」についてお話ししておきましょう。
基本的に20代の女性がやってはいけないことがあります。それは転職です。正社員として働きはじめて1、2年であれば、なおさらです。
理由は「銀行のローンが組めなくなるから」です。家を買う、不動産投資をする、起業する……富女子になるために、将来、銀行のローンを組みやすくしておくことはとても重要なのです。
一つの会社に長く勤めるべき理由は、お金を貯めるためではなく、社会的信用を築いて「借りる力」を身につけるためです。富女子を目指すうえで社会的信用を得ることこそとても重要なのです。
では、なぜ転職するとローンが組めなくなるのでしょうか。銀行はお金を貸した以上は返してもらいたいわけですから、ローンの審査では、収入が安定しているかどうかを見ます。安定性を見る指標のひとつが、「勤続年数」です。
私もクレジット会社を経営していますのでよくわかりますが、勤続年数は厳しくチェックします。「3年以上の勤続年数があること」が一般的な審査基準ですが、金融機関によっては「1年以上でも貸しますよ」と言ってくれるところもあるかもしれません。
しかし、実際に借りている人を見ていると、5年は同じところに勤めていたほうが、審査はぐっと通りやすくなっているように感じます。
「転職」はメリットよりもデメリットのほうが大きい!?
よくキャリアアップのために転職すると聞きますが、富女子を目指すのであれば、たとえば、生命保険会社から銀行に転職しても大きくは変わらないと思います。真のキャリアアップは、会社員から独立すること。成功すれば、人生は大きく変わるからです。
今の日本社会における転職は、キャリアアップというメリットよりも、社会的な信用力を落とすというデメリットのほうが大きいと考えておきましょう。
富女子になりたいのであれば、目的もなしに辞めないことです。一つの会社で働いて計画的にお金を貯めて、そのうえで次の人生を考えましょう。
私が運営しているセミナー受講生のなかにも「会社を辞めたい」と相談にやってくる人もいます。「上司とそりが合わないから」「仕事の内容がつまらないから」など理由はさまざまですが、そのたびに私は次のように言います。
「1000万円貯めるんでしょう? 富女子になりたいんだよね。だったら、社会的信用をつけることが第一。やりがいを見つけたり、楽しむために働いているのではなく、信用力を身につけるために働いていると考えてはどう?」
あなたも1000万円貯めるまでは、今の会社にしがみつく気持ちでがんばってください。その先には、何もかも選び取れる「自由」が待っているのですから。