雇用形態によって変わる、銀行から見た「信用力」
勤続年数と並んで銀行がお金を貸す際に重視しているのは、「正社員(あるいは公務員)かどうか」です。現実問題として、契約社員やアルバイトの場合は、審査が厳しくなりがちです。
「契約社員のほうが給料がいい」と言っている女性をよく見かけますが、生涯賃金で見れば、圧倒的に契約社員(非正規雇用の社員)のほうが賃金は低くなります。また、社会的信用度も大きく異なります。
仕事を選ぶときは、「給料が高いかどうか」ではなく「信用力があるかどうか」で選ぶといいと思います。
たとえば、看護師なら違う病院に転職してもあまり信用度は変わらないかもしれませんが、会社員から公務員への転職なら、信用度は上がりそうです。会社員から契約社員への転職の場合、残念ながら信用度は落ちてしまいます。
転職活動を行うときは「銀行目線」で仕事を選ぶ
「私はもう会社を辞めてしまって、アルバイト人生を歩み始めています」という人も中にはいるかもしれません。もしそうならば、今できる中で信用を築いていきましょう。アルバイト先にしても、社会的に見て「堅そうなイメージ」の会社を選ぶようにすることです。
最もオススメなのは、金融関係です。たとえアルバイトでも、銀行に勤めていると聞けば、信頼できそうだと思われるからです。そこからもう一度、正社員への道を探してもいいと思います。
また、現在はアベノミクスによる好景気と若手人材の不足も相まって、正社員を求めている企業も多くあります。
帝国データバンクの調査によると、企業の4割弱が正社員の人手が不足していると回答しています。特に人手不足が急拡大している業種では、「金融」が前回比20.1ポイント増の49.1%――つまり、金融関係の会社の半分は人手が足りていないということです。
この情勢を生かさない手はありません。非正規で働いている人は、正社員になることをあきらめずに積極的に就職活動をしましょう。やりがい、仕事のおもしろさ、会社の雰囲気など、仕事を選ぶ基準はいろいろあると思いますが、将来を考えるのなら、20代のうちは「銀行目線で仕事を選ぶ」ことを心がけましょう。