株式投資は「ハマりすぎない」ように区切りを設ける
前回、株式投資でもうけるのは難しいと言いましたが、もうけるのではなく、経済や投資の勉強をするつもりで株を買ってみることは悪くありません。
株が上がったり下がったりするには必ず理由があります。その変遷をずっと追っていけば、企業や経済、社会の仕組みなど、いろいろ見えてくるはずです。そしてその知識は、本業はもちろん、不動産投資にもきっと役立ちます。そのきっかけとしてNISAなどを試してみるのは、いいかもしれません。
しかし、勉強だからといっていつまでも損ばかりしていたら、せっかくの貯金が吹き飛んでしまいます。どこかで区切りをつけられるように、自分のルールを決めておくことも大切です。
たとえば、「1000万円貯金があるから100万円の損までなら許容範囲」「買った額の5%下がったら売り払う」などと決めて、その範囲を超えたら、さっと身を引きましょう。投資にハマってしまうと、それが難しいのですが、「勉強のために始めた」という初心を忘れないことです。
買うなら「自分が気に入った」商品を扱う会社の株
勉強以外の目的で株式投資をするのはオススメできないという話をしましたが、それでも株式投資がしたいという人にアドバイスしましょう。投資する株を選ぶときの目安は、自分が気に入ったものや、人気があると実感できる商品やサービスを扱っている会社を選ぶということです。
たとえば、カフェでコーヒーを飲んで、すごくおいしかったとします。この場合、「このコーヒーおいしいから、友だちに紹介しよう」というのは普通の考えです。しかしここで、「このコーヒーを出しているのは、どこの会社だろう」と考えてみるのです。
私は、渋谷に初めてスターバックスができたときにたまたまそのコーヒーを飲んで、スターバックスの株を買おうと思いました。それで50万円の利益を得た経験があります。
また、こんなこともありました。子どもが幼い頃に、一緒にニンテンドーDSを買いにいったときのことです。どこも売り切れだったので、私はすぐネットを見ました。
子どもは、「パパがネットでニンテンドーDSを買ってくれるんだ」と思っていたようですが、そのとき、私は任天堂の株を買っていたのです。たちまち値上がりして、このときは30万円くらい利益が出ました。そのお金で、インターネットで高額で販売されていたニンテンドーDSを買いました。結果、子どももハッピーになれました。
この例だと金額はそれほど大きくないですが、株は結局、こういう発想になれるかどうかが重要です。自分がいいと思って買った会社の株なら、たとえ損をしてもそんなに悔しくないはずです。身近なものに投資しろとよくいわれますが、まさにその通りだと思います。