「貯蓄から投資へ」への政策変更
現在、国家公務員の定年は60歳。改正国家公務員法では2023年度に61歳に引き上げられる。それ以降も2年ごとに1歳ずつ引き上げられ、2031年度に65歳としていく仕組みである。これに合わせて地方公務員の定年も、国に準じて自治体が条例で定める仕組みになっているため、地方公務員も段階的に65歳になる。
定年の年齢引き上げという体が動き辛くなるまで働き続けなければならないシステムが本当に正しいのだろうか。
現在の若い世代は、自分たちの世代を大きく上回る数の高齢者の年金を支えるため、高い比率で保険料を払い続けなければならない。そこには払い続けた保険料と同等の年金を受給できる保証はない。
2022年6月、日本政府は「新しい資本主義」の実行計画と経済財政運営の方針(「骨太の方針」)を閣議決定した。預貯金に偏る個人金融資産を投資に向けさせ、経済の活性化を目指すことを目的とするものである。いわゆる「貯蓄から投資へ」への政策変更である。
このことに先駆けるように、2022年4月から、高等学校家庭科の授業では、新しい学習指導要領に沿って「資産形成」の授業が始まっている。
この新しい学習指導要領では、家庭科の授業で学ぶ金融商品についても明記されており、「預貯金、民間保険」に加え、株式、債券、投資信託等の基本的な金融商品の特徴や資産形成の視点にも触れながら、生涯を見通した経済計画の重要性を学ぶ。
このような世の中の大きな変容の中で、自らの人生をどのように設計していくか。
幸せの価値観は人それぞれである。しかし、懸命に働き、懸命に子供を育て、そして職業人生を全うした後、ゆったりと自分の夢を実現させていきたいと考えるのは多くの人の思いではないだろうか。
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安田 好宏
1963年宮崎県生まれ。元公務員。
上司の紹介で投資マンションを購入。
ハッピーリタイアを実現し、現在、所有後の様々な経験に基づいた経営ノウハウを伝えるべく、投資マンション経営アドバイザーとして活動中。当事者目線に立ったアドバイスが信条。