9浪、27歳早大合格「先生も人の子。授業中に堂々と寝るのは避けたほうがいい」と考える理由 (※写真はイメージです/PIXTA)

授業中に堂々と寝ることは避けたほうがいいでしょう。先生に嫌われるということは、数値にして可視化できないリスクが非常に多いと考えるべきです。9浪して27歳で早稲田大学に合格した濱井正吾氏が著書『浪人回避大全 「志望校に落ちない受験生」になるためにやってはいけないこと』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

数値にして可視化できないリスクが多い

▶「授業中」授業中に堂々と寝る/重要度★★★★☆

あなたも人間であるなら一度は睡魔に襲われたりとか、授業が簡単すぎる・あるいは難しすぎて退屈だったりとか、いろいろな理由で授業中に寝ようとしたことがあると思います。

 

私も恥ずかしながら、高校生活の後半は毎日3時間睡眠でネットゲームをしていたので、しょっちゅう授業中に爆睡していました。でも、大人になった今、当時の行動を思うと、本当に情けなく、恥ずかしいことだったと猛省しています。

 

私は学校教師や予備校講師の本業についたことはありませんが、教育実習やアルバイト・事務員などで現場を経験したことはあります。

 

先生は生徒によりよい授業を提供しようと、給与が発生しない業務時間外の労働を惜しまない人がほとんどでした。なんだかんだと批判されてはいますが、日本の教育システムはとても優秀だと思います。

 

SNSで生徒に噛み付いている先生もいますが、私がお会いしてきた方々は教える相手の人生を思って仕事に取り組まれている人がほとんどでした。だからこそ、その必死の思いで作った授業時間を睡眠で溶かされたら内心穏やかではないでしょう。人間の感情を侮ってはいけません。

 

例えば、私が今の仕事に就かずに、取得した教員免許を生かして教員になっていたとしましょう。もし成績優秀でも人を見下している性格の悪い人間と、成績はわずかに劣るけど一生懸命努力している人間のどちらかを大学に推薦することになったら、人間の情として、できることなら後者を推薦してあげたくなります。

 

もちろんそんなことは人の人生を左右できる立場の人間がすることではありませんし、人道に反している行為です。でも、教師の卵だった私がそう思うだろうということは、教壇に立つ人間も決して聖職者だけとは限らないだろうということです。

 

指定校推薦を取るための内申点制度や、国公立二次試験の面接のように基準が不明確な制度で評価をつけられる場面では、どうにか適切な理由をつけて数値を低く出し、いけすかない生徒の評価を低くしてやりたいと思う人が出てきても不思議ではありません。

 

大人はしたたかです。生徒を推薦しない理屈を、都合のよいデータを引用して相手や保護者にもわかるように作り、理論武装して説得することもできなくはないでしょう。

 

日本人は古くから情に厚い国民性を持っています。弱い立場にある者に肩入れする「判官贔屓」という言葉は、鎌倉幕府の設立に貢献しながらも自殺に追い込まれた源義経が「九郎判官」と呼ばれていたことからできた言葉ですが、実力のある者よりも苦境にある者を応援したいという傾向は今でも色濃く残っています。

 

「九浪判官」の私も、片親・貧困家庭・低偏差値高校から下剋上を果たし、応援してくださる方がいるからこそ、一般的にはマイナスな浪人を前面に出しているのに許されているのだと認識しています。

 

大人に嫌われるということは、数値にして可視化できないリスクが非常に多いのです。授業中に堂々と寝るのはできるだけ避けたほうがいいでしょう。

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    9浪はまい

    兵庫県出身、1990年11月11日生まれ。31歳。大阪産業大学経済学部経済学科に入学後、龍谷大学経済学部現代経済学科に編入学し、卒業。 高校時代にいじめを受けたことから、いじめっ子を社会的に偉くなって見返したいと思い、在学中から仮面浪人として受験勉強を4年間続ける。大学卒業後、証券会社に契約社員として就職したが10日で自主退職、同月中に配置薬会社に再就職。昼は会社、夜は予備校という生活を退職まで過ごす。在職時は、自分の失敗や弱さを顧客に晒して不安を共有し、同じ目線に立って長時間にわたり話を聴く営業スタイルでトップセールスマンとなり、受験費用300万円を貯める。同社退職後は2年4ヶ月間受験勉強に専念し、9浪で早稲田大学に一般受験で合格し、教育学部国語国文学科に入学。現在は同大を卒業後、株式会社カルペ・ディエムにて教育事業を担当している。
    くわえて、『バンカラジオ』(登録者41.8万人)、『トマホーク』(登録者10.9万人)といった若年層に人気のエンタメYouTubeチャンネルに出演を続けながら、他の教育系YouTuberの動画にも出演し、自身の人生体験を話している。メディア出演として、「アベマプライム」(AbemaTV)など。「AERA dot.」「プレジデント」「北日本新聞」など取材多数。Twitterフォロワー19500人(2022年2月28日現在)。

    著者紹介

    連載9浪生が語る「浪人完全回避」の法則

    本連載は濱井正吾氏の著書『浪人回避大全 「志望校に落ちない受験生」になるためにやってはいけないこと』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

    浪人回避大全

    浪人回避大全

    濱井 正吾

    日本能率協会マネジメントセンター

    受験人口の減少や大学は誰でも入れる「全入時代」と言われて久しいが、それでも有名大学を中心に実質倍率3倍以上の大学が多数あるなど、多くの現役生や浪人生が厳しい戦いを強いられている現状がある。特に昨今は現役志向の増…

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