小規模事業者持続化補助金(賃金引上枠)とは
小規模事業者持続化補助金とは、「販路開拓」や「生産性向上」といった取り組みを行った小規模事業者に対し、まとまった額の補助金を給付する制度です。
「通常枠」と、以下の5つの「特別枠」があります。
【5つの特別枠】
・賃金引上枠
・卒業枠
・後継者支援枠
・創業枠
・インボイス枠(第11回募集限りで廃止)
このうち、本記事で解説するのは「賃金引上枠」です。
なお、今回の第11回募集から、「インボイス特例」が創設されています。これは、消費税の免税事業者が課税事業者(インボイス発行事業者)へと転換する場合の特例です。補助上限額が50万円増額されます。
「インボイス特例」の創設に伴い、「インボイス枠」は次回以降廃止される予定です。
なお、インボイス制度の内容と問題点については2023年1月18日の記事「『どうするインボイス制度』事業主の8割が総スカンで制度崩壊の足音迫る!?」をご覧ください。
「賃金引上枠」の要件と補助を受けられる額
「賃金引上枠」は、「通常枠」における「販路開拓」または「生産性向上」の取り組みに加え、「事業所内の最低賃金」を「地域別の最低賃金」より「30円以上高くする」事業者が対象です。
「経営計画」を作成し、商工会・商工会議所の支援を受けながら、申請等の一連の手続きを行う必要があります。
補助対象額の上限は以下の通りです。
【原則】
・補助上限額:200万円
・補助率:費用の3分の2
すなわち、補助金の額は原則として、200万円、または費用の3分の2のいずれか低い方です。
【「インボイス特例」を利用する場合】
・補助上限額:250万円
・補助率:費用の3分の2
「インボイス特例」を利用する場合、補助金の額は、250万円、または費用の3分の2のいずれか低い方です。
ただし、いずれも、赤字事業者は補助率の上限が「費用の4分の3」に引き上げられています。