(※画像はイメージです/PIXTA)

ソフトバンクグループが、東京国税局から370億円の「申告漏れ」を指摘されたことがわかりました。2020年に海外でのM&Aに関連して行われた株式取得に関連するものですが、同社は言わずと知れた大企業であり、税務顧問も一流の専門家を抱えているはずです。それでも「間違えた」ということは、制度が複雑かつややこしいことが推察されます。背景として考えられるものは何か、概要をわかりやすく解説します。

今後に残された課題

ソフトバンクグループのような、多数の専門家を抱えた巨大企業においてさえ、本件のような事態が生じていることからすると、今後、本件と同様、または類似の問題が発生する可能性があります。

 

そのためにも、ルールのさらなる明確化・精緻化が求められます。グローバルなM&Aや組織再編が絡む場合はなおさらです。

 

また、昨今、政府・税務当局の税制に対する姿勢には、租税法律主義、課税の公平等、税法の基本原理を重視する観点から疑念が高まっています。それらが蔑ろにされることがないよう、政府・国会には、税制の設計・構築に関するあらゆる局面において慎重かつ理性的な判断が求められます。

 

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