(※写真はイメージです/PIXTA)

大学受験の合否はトータルの得点で決まります。高い学力レベルを求められる医学部入試では、極端に不得意な科目があると合格は難しくなってしまいます。合格に足る学力を身につけるには、どのような学習を行うとよいのでしょうか?  医学部専門予備校「京都医塾」の著書『偏差値40からの医学部逆転合格』(ラーニングス株式会社)より一部を抜粋し、学習効率の高い「自習」の方法を見ていきましょう。

 

「自習」は医学部受験の成否を大きく左右する

現役生、高卒生を問わず、1日の学習時間のうち、学校、塾・予備校の授業以外の時間は自学自習の時間となります。特に塾・予備校などに通わず自宅で勉強を進めている方、高卒生であっても個別指導専門の予備校などに通われている方などは、いわゆる自習時間の割合が多くなりがちです。

 

私たちは、この自習時間が医学部受験の成否を決める大きなポイントになると考えます。学習効率が高い自習とはどのような自習でしょうか?

 

「今日は集中的にやる日にしよう。宿題からやろう」、「まず英語を2時間くらいで終わらせて、その後3時間は最近不調の数学に取り組もう」といった感じで勉強をしていませんか? これでは正直、学習効率を最大化することは無理です。まず一つひとつの時間が長すぎるのです。

自習は「1セット15分」。15分単位で計画すべし

(※写真はイメージです/PIXTA)
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自習の学習効率を上げるには、15分単位で計画し、最大45分(3セット)までしか同じ科目を連続して学習しないという方法をオススメします。

 

例えば、90分の自習時間があるなら90分=15分×6セットと考えて、次のように細かく区切ります。

 

●15分英単語の暗記確認

●30分化学の授業の復習

●45分数学の演習

 

何をどこまでやるのか、15分くらいの時間で見通しを立てて勉強しないと、確実な分量はこなせません。また、脳がリフレッシュせず疲労が溜まると効率は下がり、余計に時間がかかることになります。これを防ぐためにも、最長で45分ごとに、科目を変えて学習するのです。

 

また、15分、30分…と短く時間を切って学習することで、①単位時間あたりの処理能力と、②優先順位をつける能力の2つを養います。

 

あらかじめ時間を区切ることで、時間を意識しながら、やるべき内容を完遂しようと集中して「急いで」取り組む。この訓練を続ける中で徐々に解き進むスピードも上がり、結果、単位時間あたりの処理能力が向上します。

 

また、「数学の復習を30分くらいで終えるのが目標」ではなく「30分たったら数学の復習は確実に止める」というルールを徹底することで、取り組むべき内容に優先順位を付けられるようになります。この2つの能力は、本番の入試における「急いでもミスなく解き進める能力」や、「設問を見極めて最適な時間配分をする能力」に直結し、得点を最大化するために必要不可欠なものなのです。

 

もちろん小休憩を一定時間ごとに入れることも忘れないでください。京都医塾の高卒本科生は、朝8時に登校し、22時までずっと、生徒1人に1つご用意している自分専用の個人ブースで過ごします。昼休み、夕食時の休憩などを除き、家での学習時間も含めると1日あたり約14時間という長い時間を学習に充てることになります。

 

京都医塾の授業は90分ごとに10分休憩を入れるリズムで授業の時間割を組んでいます。必然的に授業以外の自習時間も90分がひとかたまりになるのですが、常に15分単位を意識して、授業外の課題学習のスケジューリングを行っています。

できるだけ、毎日「すべての受験科目」を勉強すべし

(※写真はイメージです/PIXTA)
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また、学習計画を立てるうえで、科目間のバランスも大変重要です。「今日は英語を頑張ろう」、「数学の模試の復習をしよう」などと大雑把な計画や目標を立てて学習を進めると、1週間トータルで見た時に学習時間が特定の科目に偏ったり、ほとんど手をつけていない科目があったりと、科目間のバランスが崩れてしまいがちです。これでは総合的な学力の向上は望めません。

 

合格はトータルの得点で決まります。高い学力レベルを求められる医学部入試においては、極端に不得意な科目があると合格は難しくなります。

 

1つの科目に特化した塾などに通って、その科目の学習時間を極端に多く取ったことで、その科目の成績は伸びたけれども、他科目まで学習が回らず、結果不合格に終わっているというケースも多く見受けられます。

 

一方、総合塾・予備校であっても、1人の時間割を見てみると、受験に必要なすべての科目が、毎日バランス良く授業として組まれていることは稀です。

 

また、一般的に講師は自身が担当する科目の学力向上を至上命題としており、課題や予習復習のボリュームも各講師の裁量にまかされています。その結果、特定の科目に学習時間、学習量を取られすぎてバランスが崩れてしまっているということが起こります。

 

さらに、個別指導専門の予備校などでは、他塾と掛け持ちしている講師も多く、その出講スケジュールの影響で、理科科目の授業などは週に1、2回しか受講できないこともよくあるとお聞きします。

 

現役生は、学校の時間割との兼ね合いで難しい面もありますが、学校や塾・予備校で受ける授業と自習を組み合わせて、受験科目はできるだけ毎日全科目学習することを意識してください。1日その科目に触れない日があると、その内容を取り戻すのに大きな時間と労力がかかります。ただでさえ学習内容が多い医学部受験。常に効率的な学習を心がけるべきです。

 

 

医学部専門予備校 京都医塾

 

「教育は、一人のために生まれる。」を企業理念に、圧倒的合格率で「偏差値40からの医学部受験合格」へ導く医学部専門予備校。京大出身の社員講師を中心に全国に校舎を増やさず、京都にしかない独自の教育サービスを展開。

医学部の受験競争が激化し、合格には偏差値65以上が必要と言われるなか、入塾選抜テストを行わず、偏差値40台から受験勉強をスタートした生徒を毎年合格させている。

 

※本連載は、医学部専門予備校 京都医塾の著書『偏差値40からの医学部逆転合格』(ラーニングス株式会社)より一部を抜粋し、再編集したものです。

偏差値40からの医学部逆転合格

偏差値40からの医学部逆転合格

医学部専門予備校 京都医塾

ラーニングス株式会社

必死に勉強して、受験対策もして、過去問も沢山解いた。でも、思うように成績が伸びない、医学部受験に受からない…。そんな悩みをお持ちの受験生や保護者の方が増えています。医学部でも私立なら受かりやすいと言われていたの…

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