【仕事の効率化を図る前に、事前に知っておくべきこと】「動詞」と「動作」の違い
「動詞」と「動作」を、私は次のような定義で使い分けています。
- 「動詞」レベル:それを見聞きしただけでは「行動に移せない」説明
- 「動作」レベル:その言葉だけで「行動に移せる」説明
「人に説明できるレベルの理解=自他の行動が伴うレベルの理解」とは、この分類でいうと「動作」レベルに該当します。
1つ補足しておきたいことがあります。
過去に拙著でこの話を書いたときの反響はすさまじく、「何が書いてあったかほとんど忘れましたが、動詞と動作の話だけは今でも覚えています」といった感想が続出するほど、インパクトのある説明になっていたようです。
ただ、多くの読者のみなさんが「動詞と動作もトヨタ用語」と勘違いしてしまうなど、認識が極端に振れてしまった部分も正直ありました。
なので、今回はより丁寧に解説しておきたいと思います。
有名なトヨタ用語「7つのムダ」
そもそも「動作」という言葉は、有名なトヨタ用語「7つのムダ」がルーツです。
①つくりすぎのムダ
②手持ちのムダ
③運搬のムダ
④加工そのもののムダ
⑤在庫のムダ
⑥動作のムダ
⑦不良をつくるムダ
上記の一覧は、『トヨタ仕事の基本大全』(株式会社OJTソリューションズ/KADOKAWA)から引用しました。詳しく学びたい方はぜひ参考文献として読んでほしいのですが、見ての通り6つ目に「動作のムダ」という項目があります。
とりあえずは「ムダのない動きで仕事をする」といった理解で構わないのですが、この「動作」を、「動詞」との対比で説明しているのは、じつは私しかいません。
ムダな動きを効率化するための、有効な3つのチェックポイント
「動作のムダ」に関する説明は、テイラーやギルブレスといった先駆者・先行研究の名前を挙げつつ、「動作経済の原則」を解説していく流れが一般的です。
- チェックポイント1:動作の〝数〞を減らせないか?
- チェックポイント2:動作と動作の間の〝距離〞を縮められないか?
- チェックポイント3:複数の動作を〝同時〞に行うことは可能か?
上記が「動作経済の原則」の一例で、これを知っておくと、ムダな動きを効率化するための有効なチェックポイントとして活用することができます。
浅田 すぐる
「1枚」ワークス株式会社代表取締役
「1枚」アカデミア・プリンシパル
動画学習コミュニティ「イチラボ」主宰
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