考えるべきはFC本部と加盟店がそれぞれどう進化するか
「それとFC本部の考え方というのは、限界があるのです。言い方は悪いのですが、加盟店さんが知恵を出して『これがいい』とリスクを恐れずトライして結果が良かったものは、逆に本部が学ぶべきだと思います。そうした考え方をせずに、『全部本部のことを聞きなさい』と突っぱねるならば、流通モデルの"限界"にぶち当たってしまいます」
それでは沼田はセブン-イレブンをどういう企業だと捉えているのだろうか。
「セブン-イレブンの考え方というのは、米国の考え方そのものです。『最初に決めたものは絶対です』とFC本部がかたくななのは、本部の私利私欲を満たしたいがためだけのものです。そうでなくして、FC本部と加盟店それぞれが進化するにはどうすればいいのか。それを考えるのが大切です。加盟店さんの申請を常に認めるわけでないですが、忌憚なく話し合わなければなりません」
FC本部と加盟店の関係とはそういうものであって、話し合う前から「駄目」と言うのは言語道断だと沼田は結んだ。
加藤 鉱
作家・ジャーナリスト