3年間「年金未納」の59歳会社員、ねんきん定期便をみて焦り…年金受給額を増やす方法は【CFPが解説】

3年間「年金未納」の59歳会社員、ねんきん定期便をみて焦り…年金受給額を増やす方法は【CFPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

老後の家計収入の大きなウェイトを占める年金。定年直前、59歳の会社員Yさんは、20歳から就職までの3年間、国民年金に加入していなかった期間がありました。老後の不安を感じたYさんは妻のMさんとともに「ねんきん定期便」を持って筆者の元に訪れます。今回は牧野FP事務所の牧野寿和CFPが、Y夫妻の事例をもとに「ねんきん定期便」の見方と国民年金未加入期間がある場合の対処法を解説します。

「ねんきん定期便」の記載内容

Y夫妻のプロフィールは[図表1]のとおりです。

 

[図表1]Y夫妻のプロフィール
図中「第2号被保険者(※1)」、「第3号被保険者(※2)」については、日本年金機構HP「国民年金の「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか」
(第2号被保険者についても記載あり)を参照してください。

 

夫のYさんは定年直前の59歳です。就職後は現在まで厚生年金に加入しているものの、20歳から就職するまでの36ヵ月は国民年金に未加入でした。そのため、老後の生活に不安を感じたYさんは、妻のMさんと一緒に筆者の事務所に訪れました。

 

そこで、Y夫妻のセカンドライフを設計するにあたりまずは年金の受給見込額を知るため、お互いの「ねんきん定期便」の記載内容を筆者と一緒に見ることにしました。

 

 

また、「ねんきん定期便」の記載内容は[図表2]のとおりです。通常ははがきで、日本年金機構が定めた「節目の年」は封書で届きます。

 

日本年金機構HPを参考に筆者作成
[図表2]「ねんきん定期便」に記載されている内容 日本年金機構HPを参考に筆者作成

 

50歳未満(※3)は、年金の加入実績をもとに年金額が記載されているため、65歳から実際に受給する額には程遠い金額です。

 

50歳以降(※4)は、現在加入している年金に60歳まで加入し続けたと仮定し、65歳から受取れる年金見込額が記載されています。さらに、60歳以上65歳未満は「ねんきん定期便」の作成時点の年金加入実績に応じた、65歳からの年金受給見込額が記載されています。

 

また、はがき(※5)の「ねんきん定期便」は、直近1年間の加入や保険料の納付記録が記載されています。一方、封書(※6)の「ねんきん定期便」には、20歳以降封書が届いた年齢まで加入していた「全期間」の年金保険料納付記録や、勤務先の会社名なども記載されています。

 

詳しくは日本年金機構HPの『「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)』を参考に自身の「ねんきん定期便」をみれば、記載内容の理解がより深まるでしょう。

※ 日本年金機構HP「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)

 

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