3年間「年金未納」の59歳会社員、ねんきん定期便をみて焦り…年金受給額を増やす方法は【CFPが解説】

3年間「年金未納」の59歳会社員、ねんきん定期便をみて焦り…年金受給額を増やす方法は【CFPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

老後の家計収入の大きなウェイトを占める年金。定年直前、59歳の会社員Yさんは、20歳から就職までの3年間、国民年金に加入していなかった期間がありました。老後の不安を感じたYさんは妻のMさんとともに「ねんきん定期便」を持って筆者の元に訪れます。今回は牧野FP事務所の牧野寿和CFPが、Y夫妻の事例をもとに「ねんきん定期便」の見方と国民年金未加入期間がある場合の対処法を解説します。

「ねんきん定期便」は老後の資産形成に不可欠

家計は生涯、収入と支出、貯蓄から成り立っています。そのため、老後の生活費について、あらかじめ家計に即したプランニングをしておくことが大切です。

 

Y夫妻は、[図表3]の統計値や「ねんきん定期便」を参考に、現在の支出から衣食住といった生活に必要な支出とそうでない支出に分けて、老後の支出額を推測。貯蓄を取崩す時期も無事決めることができました。

 

(公財)生命保険文化センター「2022年度生活保障に関する調査(速報版)」をベースに筆者作成
[図表3]主な老後資金統計 (公財)生命保険文化センター「2022年度生活保障に関する調査(速報版)」をベースに筆者作成

 

まとめ

このように、「ねんきん定期便」は、将来の年金受給見込額を伝えてくれるだけではなく、セカンドライフを設計するために大切な書類です。

 

なお、日本年金機構の「ねんきんネット」に登録すれば、封書で届く「ねんきん定期便」にしか記載されていない全期間の年金記録情報などを随時閲覧することができます。また、年金の繰下げ受給などのシミュレーションも可能です。

※ 日本年金機構HP「ねんきんネット」とは?

 

筆者は、従来より改善された「ねんきんネット」の利用も一考の余地ありだと考えます。

 

 

牧野 寿和

牧野FP事務所合同会社

代表社員

 

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