イーロン・マスクの総資産は2190億ドル
■「イーロン・マスクって誰?」という人も、読んで使える実践的ノウハウ
「イーロン・マスクって誰? 何をしている人?」
「イーロン・マスクって、人の名前だったんだ!!」
「イーロン・マスク? 名前は聞いたことあるけどよく知らないな……」
そう思っている人も多いことだろう。
しかし世界一の大富豪にして、ツイッター買収騒動を起こした男、「日本消滅」をツイートした男、といえば「ニュースで見たことある」という人も少なくないのではなかろうか。
さらに地球レベルで見ると「2022年はイーロン・マスクの年」と言っても過言ではないほど、彼の言動に注目している人はたくさんいる。
例えば、2022年版『フォーブス』の長者番付で、マスクは「世界一」の座に輝いた。総資産は2190億ドル(約30兆円 ※1ドル=135円換算。以下同)と、2位のアマゾン創業者ジェフ・ベゾスに圧倒的大差をつけての1位だ。
なんと個人の資産額が、中国の軍事予算を超えているというのだから恐ろしい。
もちろんそのほとんどは、彼の経営する電気自動車のトップメーカー「テスラ」株の保有によるものだ。
当時は9012億2000万ドルと100兆円を超えており、同じく自動車メーカーでランキング2位のトヨタ(2370億6000万ドル)の3.8倍、また、トヨタを含む自動車会社大手7社が束になってもテスラの時価総額に及ばないというのだから、とんでもない時価総額なのだ。
その後、ツイッター社の買収に伴ってテスラ株の一部を売却したり、景気の減速によってテスラ株そのものが株価を下げたことで、マスクの個人資産も減少、世界一のお金持ちの座こそ下りたものの、今でもテスラの時価総額は50兆円近く、トヨタ(約30兆円)を大きく引き離している。
世界が電気自動車へと大きく舵を切っている時代、トヨタに限らず、世界の自動車メーカーにとってマスクは変わらぬ影響力を保持し続けている。
また、日本で彼の名を広く知らしめたのが、ツイッター買収騒動と、買収後の社員の大量リストラやCEОの辞任をめぐる投票である。
その他、日本の人口減少問題に警告を発した「日本消滅」のツイートや、テスラやスペースXなどの自社社員に向けて送った「週40時間の出社」を求めるツイートは、日本でも大きな話題となった。
さらに、世界中の注目を集めることになったのが、ロシアによるウクライナ侵攻に端を発した「スターリンク」の提供だ。
スターリンクとは、自宅にアンテナとルーターを設置すれば、人工衛星とダイレクトに接続でき、世界のどこからでも高速回線が利用できる衛星インターネットサービスのことである。これを、マスクが経営する宇宙ロケット打ち上げ会社「スペースX」が提供しているのだ。
ロシアの侵攻を受けたウクライナの副首相ミハイロ・フェドロフが2022年2月26日、マスクに「ウクライナでスターリンク・サービスを利用させてほしい」とツイートしたところ、わずか10時間後にマスクは「今、スターリンク・サービスはウクライナにおいて使用可能な状態にあります。さらなるターミナル(キット)を(ウクライナに)輸送中です」と返信した。