アクシデントは試験に悪影響をもたらす
▶「試験当日」試験開始ギリギリで会場に着く/重要度★★★★★
不測のアクシデントで当日の試験を受けられなくなる……さすがにこんなことあり得ないと思いますよね?
あり得るんだなぁ。はまを
多浪という選択は、世間一般のレールからの逸脱を選ぶことを意味します。そうした人生ハードモードを選ぶ人たちの中にも2種類いて、世間から好奇の目にさらされる屈辱を受け入れてでも志望大学を目指すという固い決意を持っている人と、マイペースで世間の目に無頓着な人がいます。
アクシデントが多発するのは後者のパターンです。遅刻したり、受験そのものを放棄したりする知人がけっこういました。
もちろんこうした事例は多浪生に限りません。現役生や浪人生でも試験前日や当日ともなると緊張で何も手がつかなくなり、アクシデントが続出することがあります。定番の遅刻に始まり、忘れ物をした、財布を落とした、電車を乗り過ごした、乗り換えを間違えたなどの想定外の出来事が何か1つは現れると思っていたほうがいいでしょう。
その際に時間がないと、焦ってまともな思考力や集中力が失われ、開始時刻までに解決しても精神的な動揺が残り、試験に悪影響をもたらす可能性があります。
だからこそ、事前準備は必ずしておきましょう。私はいつも試験当日までに、必ず試験会場に至るまでの公共交通機関の乗り換えを細かくチェックして、会場の下見をして、当日も1時間以上前に会場に入り、机で最後の詰め込みを行っていました。
「1時間以上前は早すぎませんか?」と思う人もいるでしょう。ですが、これくらい余裕を持って会場に入る想定をしておくことで、あらゆるアクシデントに対応できるようになります。遅刻予防はもちろんのこと、時計や文房具を忘れても買えますし、電車の中にものを置き忘れても間に合いますし、電車の遅延や乗り換えミスをしても挽回できます。
「1時間以上時間がある」といった精神的な余裕は本当に大きいのです。もし、到着が試験開始30分前なら、こうしたアクシデントが起きた場合に対処できませんし、パニックになるでしょう。
少々アクシデントがあっても試験で過去最高のパフォーマンスを発揮できる人もいますが、それはごく一部の人。入念に下準備をして、本番で力を出し切る訓練の量もさることながら、力を出し切るための環境作りにも抜かりがないことが前提なのです。
幸い、私も最後の受験となった早稲田大学教育学部の試験では、完璧に集中できて、過去最高のパフォーマンスを発揮することができました。
「備えあれば憂いなし」です。