もし成果が出なかったら…
ところが、これまでにも触れたように、多くの経営者が
「自分が発信して成果が出なかったらどうしよう…。カッコ悪いよな…」
と思ってしまいがちです。
もちろん、SNSに長けている若い社員に取り組んでもらったほうが効率はいいという考え方もあります。
でも、会社全体を考えた発信をしなければ、目的からズレてしまうことも多いのです。
ある程度の人数がいる企業の場合、SNS発信をするには、まずは担当者を決めることからはじまるケースが少なくありませんが、やはり社長が率先して取り組んでいくのが、もっともスムーズです。
わたしは、社長主導で行っていくことをおすすめしています。
コロナでピンチに陥り、覚悟を決めて発信してバズった会社も
企業のSNSにおける、成功例のひとつをご紹介します。大阪の道頓堀を中心にたこ焼き屋さんを展開している、株式会社くれおーるさんです。
ライブでたこ焼きを焼いていると、いつも150人もの視聴者でにぎわっていて、
「大阪に行ったときには、食べに行きますね!」
というコメントも多数入り、来店にもつながっています。
普通にたこ焼きを焼いている動画なのですが、おもしろくて思わず見てしまうのです。
現在では順調にバズっていますが、一時はコロナの影響でインバウンドの来店が減り、窮地に立たされたことがありました。売上が激減するなか、借金もみるみる膨らむことに…。
そこで覚悟を決めた社長は、TikTokでの動画配信やライブを開始。
勇気を出して借金が3億円あること、従業員を食べさせていかなければならないことをカミングアウトする発信をしたところ、見事にバズったのです。
社長が本当にいい人なので、その人柄も相まって、共感を得ているのでしょう。共感してもらうことは、とても大切なことです。
そもそも見つけてもらわなければ、存在すら知ってもらえません。
社長が覚悟を決めて発信していくことが、何より求められているのです。
秋山 剛
一般社団法人大人のインフルエンサー協会
代表理事