「オノマトペ」を使って話す
同じような言い方に慣れている
「私は語彙(ごい)力がなくて…」
「どうしたらいろいろな表現ができるようになりますか?」
と聞かれることがよくあります。
日頃よく使う言葉は、世代や環境によっても異なります。自分の友達や家族とはちゃんと通じるのに、会社の上司や違う業界の人との会話となると、とたんに通じない、ということもよくあります。幅広い人たちと通じる表現を身につけられれば、こうした悩みも解消されますね。
これは私自身も日々悩んでいるところです。
世代によって使い慣れた表現は違いますが、最近は世代に関係なく、単純な言葉で、すべての表現を済ませてしまう傾向があるように感じます。
その代表的な例が、「やばい」です。
TV番組のインタビューを見ていたとき、
「まじ、このパスタ、やばっ!(美味しい)」
「この服、やばい~(かわいい~)」
「今日のテスト、やばすぎ!(難しい)」
と、お嬢さんたちが言っていました。
美味しいときも、かわいいときも、難しいときも、全部「ヤバい」でした。
「やばい」は、一説には牢屋や看守を意味する「厄場(やば)」から派生したそうで、江戸時代に泥棒などの間で、危険な状況を意味する意味で「やばい」となったそうです。
言葉の意味が時代とともに変わって、今では危険な状況だけでなく、「美味しい」「かわいい」「難しい」ときにも使われるようになったのですね。
しかし、どんなときでも「やばい」とか「すごい」で済ませてしまうことが、冒頭でお伝えした「言葉を知らない」「語彙力がない」というお悩みと直結しています。
表現の幅を広げる「オノマトペ」を使う
それでは、語彙力を補うにはどうしたらよいでしょうか。
語彙力とは、「知っている言葉の数とその質」によって決まります。早い話が、新聞や本をどれだけ読んだかの、数と比例するわけです。
しかし、最近ではビジネスパーソンでさえも新聞を読まない方が増え、「Yahoo!ニュース」で十分、という方も多いようです。ですから、いきなり「本を読みましょう!」と言ってもとてもハードルが高いですね。
そこでおすすめなのが、「オノマトペ」の活用です。