(※写真はイメージです/PIXTA)

多くの人が、他人とのコミュニケーションに関して「自分から声をかけられない」「声が通らない」「人前で話すのが苦手」といった悩みを抱えています。本連載では、元アナウンサーでスピーチコンサルタントの阿部恵氏が、著書『1日1トレで「声」も「話し方」も感動的に良くなる』から、声や話し方を改善するための、誰でもできる簡単なトレーニングについて解説します。

「オノマトペ」を使って話す

同じような言い方に慣れている

「私は語彙(ごい)力がなくて…」

 

「どうしたらいろいろな表現ができるようになりますか?」

 

と聞かれることがよくあります。

 

日頃よく使う言葉は、世代や環境によっても異なります。自分の友達や家族とはちゃんと通じるのに、会社の上司や違う業界の人との会話となると、とたんに通じない、ということもよくあります。幅広い人たちと通じる表現を身につけられれば、こうした悩みも解消されますね。

 

これは私自身も日々悩んでいるところです。

 

世代によって使い慣れた表現は違いますが、最近は世代に関係なく、単純な言葉で、すべての表現を済ませてしまう傾向があるように感じます。

 

その代表的な例が、「やばい」です。

 

TV番組のインタビューを見ていたとき、

 

「まじ、このパスタ、やばっ!(美味しい)」

 

「この服、やばい~(かわいい~)」

 

「今日のテスト、やばすぎ!(難しい)」

 

と、お嬢さんたちが言っていました。

 

美味しいときも、かわいいときも、難しいときも、全部「ヤバい」でした。

 

「やばい」は、一説には牢屋や看守を意味する「厄場(やば)」から派生したそうで、江戸時代に泥棒などの間で、危険な状況を意味する意味で「やばい」となったそうです。

 

言葉の意味が時代とともに変わって、今では危険な状況だけでなく、「美味しい」「かわいい」「難しい」ときにも使われるようになったのですね。

 

しかし、どんなときでも「やばい」とか「すごい」で済ませてしまうことが、冒頭でお伝えした「言葉を知らない」「語彙力がない」というお悩みと直結しています。

 

表現の幅を広げる「オノマトペ」を使う

 

それでは、語彙力を補うにはどうしたらよいでしょうか。

 

語彙力とは、「知っている言葉の数とその質」によって決まります。早い話が、新聞や本をどれだけ読んだかの、数と比例するわけです。

 

しかし、最近ではビジネスパーソンでさえも新聞を読まない方が増え、「Yahoo!ニュース」で十分、という方も多いようです。ですから、いきなり「本を読みましょう!」と言ってもとてもハードルが高いですね。

 

そこでおすすめなのが、「オノマトペ」の活用です。

次ページ身の周りでも広く使われている「オノマトペ」
1日1トレで「声」も「話し方」も感動的に良くなる

1日1トレで「声」も「話し方」も感動的に良くなる

阿部 恵

日本実業出版社

1日に1つのトレーニングを続けるだけで、 ・声が通るようになる ・伝わる話し方になる ・感じのいい話し方になる! ●声と話し方の悩みを解決します ・声が小さくて… ・なぜか声が通らなくて… ・いつもうまく話が伝…

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