文字は読めないから、イラストで
入院中の入浴で、オットはよくボディソープとシャンプーを間違えた。容器が似てるから、というのもあるけれど、文字が読めないから、どっちがどっちなのか見分けがつかないという。そういうことか、うーん、読めないって不便だ。
ある日、病院に行くと、スタッフのかたが容器にイラストつきのシールを貼ってくださっていた。シャンプーには頭の絵、ボディソープにはお相撲さんの全身の絵。わあ、これなら読めなくてもわかります。やったー、ありがとうございます。お相撲さんの絵だから、よけいに嬉しいです。オットも私も相撲が好きで、病気になる前は国技館で開催される場所には必ず足を運んでいたので。
その少し前に、同じ病室に相撲好きなかたが入院してきた。夕方になるとテレビで相撲中継を見ながら、ほかの入院患者さんと相撲の話をしている。オットもその輪に加わりたいけど、言葉が出ないから聴いているだけ。でも、聴いているだけでも楽しいらしい。
スタッフのかたは、そんなオットの様子を見ていたのかもしれない。ボディソープのお相撲さんのイラストを見て、オットは「親切だねえ」とニコニコしている。よかったね。これでもうシャンプーと間違えないね。