フィリピン不動産開発大手「ニセコ進出」世界的チェーンへの第一歩【比・主要企業のグルーバル展開】

12月19日週「最新・フィリピン」ニュース

フィリピン不動産開発大手「ニセコ進出」世界的チェーンへの第一歩【比・主要企業のグルーバル展開】
写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏による、最新のフィリピンレポート。今週はフィリピン主要企業のグローバル市場における動きをみていきます。

観光業復活をにらんだグローバル展開

 

DOUBLEDRAGON…オフショア資本市場で資本増強

フィリピン大手不動産ディベロッパー・DOUBLEDRAGON社のシンガポール部門は、グローバルな上場企業になるという目標の一環として、1億2500万ドルの資本増強をオフショア資本市場で行うを予定です。

 

この資本行使により、日本のニセコにも開業を発表している同社のホテル101事業は、最終的に海外の証券取引所に上場することも視野に入れています。この動きは、世界最大のホテルチェーンの1つになるという同社の目標に役立つと見られています。この目標を達成するために、同社は、直接投資、他の国の地元企業との合弁事業、およびライセンス契約を通じて、2035年までに客室数を200,000室に拡大することを目指しています。

 

シリーズAとシリーズBの債権発行により、同社の総資本は現在の716億ペソから800億ペソを超える見込みです。

 

子会社のHotel 101 Global Pte.Ltd.は、フィリピン以外のHotel 101のすべての資産を保有します。ホテル101グローバルは、グループの国際事業拡大のために、将来、海外での新規株式公開(IPO)も視野に入れています。Hotel 101 GlobalのシリーズAトランシェは、オフショアベンチャーキャピタルや機関投資家向けに、来年1月に開始される予定です。

 

また、同社は来年2月までに、Hotel 101オーナー向けのアプリケーションをApplei OSおよびAndroidでリリースする予定です。技術的に高度でユーザーフレンドリーな『Hotel 101 Global App』は、同社のグローバルオペレーションの中核となります。Double Dragonは、Hotel101チェーンをグローバルブランドにすることを目指しています。同ホテルのターゲットは、ミッドエンド市場です。

カジノなどを展開するALLIANCE Global Group

フィリピン大手財閥、ALLIANCE Global Groupのカジノなどを展開する観光事業は、中国人観光客からのリベンジ消費が急増すると予想し、来年の業績が大幅に好転すると見ています。

 

香港は、中国本土とマカオからのすべての訪問者に対するPCR検査の要件を撤廃すると発表しています。また、感染した人々に対して電子タグを着用する要件も削除しました。

 

同社は2022年、韓国、台湾、および東南アジアの一部地域からの売上が好調でした。しかし中国が、同社のインバウンド事業にとって最大の市場です。そして、中国は、タイ、シンガポール、およびその他の東南アジア諸国にとっても強力な市場です。

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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