お客の来店を100%気づく方法とは?
■ストレスは事前に仕組みで解決しよう
ストレスを与えてしまうとお客様満足度は落ちてしまうので、事前に防ぎたいところです。
ここでは、店舗に入った瞬間の対応で感じるストレスで考えます。
ストレスを表面化させないために事前回避を行います。具体的にどのようにやるのかというと、できる限り人力を使わずに仕組みを使ってストレスの表面化を防ぎます。
例えば、入店時挨拶のストレスで「挨拶がない」を取り上げてみます。
ストレスを事前に回避するために、あなたなら「挨拶がない」ストレスをお客様に与えないようにするのにどんな解決策を考えますか?
ここでやってしまいがちなのが、「挨拶を意識する」という曖昧な解決策です。
これではできる時とできない時が生まれてしまいます。他にも「誰かが最初に挨拶をして全スタッフが入店挨拶を行う」という解決策を挙げた受講生もいました。
ここで私は「みんな接客に入っていて誰も気づかなかったら?」という質問をしたところ、答えに詰まっていました。
接客しているから入店に気づかなくても仕方がない、ではだめです。予約制を除き接客していない時間にお客様が来店するわけではないので、常に気づける方法が必須となります。
100%気づける方法を考えてみください。
私がクライアントに提案した解決策は「呼び鈴」です。最近ではBluetooth で店内入り口に人が通ったら音が鳴るものがAmazonでも販売しています。よくコンビニに入ると必ずメロディーが流れますよね。まさにあれです。
来店するたびに呼び鈴が鳴れば自然と店舗の出入り口に意識が向きます。接客中でもお客様の来店に気づくことができるので取りこぼしもありません。
これまで「できる限り入店挨拶をしよう」と指導をしていた店長は目から鱗だったようですぐに導入を決断されていました。
このように顧客ストレスは仕組みで解決するようにしましょう。
もちろん中には仕組みで解決することができないものも出てくると思いますが(思いつかなくて)、基本的には人の力に左右されない仕組み(ツール)を活用するようにしてください。
せっかくなのでもう一つ考えてみましょう。「声が小さい」という入店時挨拶のストレスをどうやって仕組みで解決するのか? 考えてみてください。
私がかつて働いていたABCマートでは朝礼の最後に接客5大用語(①いらっしゃいませ、②かしこまりました、③少々お待ちくださいませ、④申し訳ございません、⑤ありがとうございます、またおこしくださいませ)の唱和がありました。
これも一つの仕組みになります。毎朝大きな声を出すので自然と入店したお客様にも大きな声で挨拶ができるようになります。
出社時は従業員の多くが大人しいです。朝からハイテンションな人はあまりいないですよね(笑)。
そのテンションのまま朝礼をこなしてオープン準備をしてオープンを迎えると、確実に朝の低いテンションがそのまま仕事に出ます。これを断ち切るためにも朝礼で大きな声で唱和するのは仕事モードに切り替える上でも効果的です。
あなたの会社や店舗に潜む顧客ストレスは、このように仕組みで解決することで、限りなくストレスフリーの店舗を作ることができます。来店してくださったお客様がストレスを感じない店舗を作るというのは地味ですし、お客様は気づきません。
「なんだこの店は! 全然ストレスを感じないじゃないか!」とはなりません。
それでも確実に成約率・客単価向上という形で結果に表れますので取り組んでいきましょう。