中小企業はごまかしがきかない
すべからく、石原は
「商売とは何ぞや?」
と、問われれば
「明日もご飯が食べられるように今日の信用を得ること」
そう答えます。
経営の専門家らしく、横文字も使えるぞということころを見せるなら
「商売とは、ゴーイングコンサーン」
つまり、永続的に続けていくこと。
これが商売のもう1つの原点です。
会社を永続させるためには、社員にもお客さんにも信頼しつづけてもらう必要があります。
見かけだけよくして、一度買ってくれたらあとは知りません、さようなら!
みたいな売り切りの商売は、大手ならばいざ知らず、私たち中小企業の世界では通用しません。
日本の企業の99.7%が中小企業であり、さらに、そのうちの96%が親族経営です。
役員は家族。社員も家族同然。
お客さんだって昔なじみの人が多く、その人たちを騙して稼ごうなんて考えようもんなら、その会社でモノを買ってくれる人、その会社に勤めようとする人、すべてが一緒くたに自分の前からいなくなってしまうでしょう。
私たち中小企業は、社員、お客さん、地域、その中で選ばれ続けなくては生きていけません。
たった一度だけ信用してもらうならば、口八丁手八丁でごまかすこともできるでしょう。
商売の難しさは「信用され続けなければならない」こと
ここに尽きます。
だからこそ、小手先のマニュアルやトークだけではなく(もちろんこうした戦術も有効な対策のひとつではありますが)、
「どうすれば目の前のお客さんに信用してもらえるか?」
これを考えることがとても大切です。そのためには、
「目の前のお客さんとどれだけ真剣に向き合えるか?」
が大切です。
これこそが信用を積み重ねるために、私たちができる唯一のことだと信じています。
父の「商売の原点」は、すべてのビジネスに通づる
私は中小企業経営の最前線で、顧問先の社長、経営幹部、スタッフさんと一緒に、どうしたら会社の売上が伸びるか? どうしたら会社に利益が残せるか? を必死に考え、実践しています。
そのためには最先端のマーケティングも駆使しますし、最先端の心理学も学び、日々現場に落とし込んでいます。
ですが、父が教えてくれた
- 商売に「明日の保証はない」
- 商売は「信用がすべて」
私はこの2つの柱を原則とし、目の前の会社のビジョン実現を目指し、日々頑張っています。
しがない“3ちゃん経営”の社長が残した言葉ですが、この2つには業種業界・会社の規模を問わず通用する、「商売の原点」があるのではないでしょうか。
石原 尚幸
株式会社プレジデンツビジョン 代表取締役