的外れの大人の非難の言葉は聞き流せ
▶「人間関係」外野の大人の非難を真に受ける/重要度★★★★☆
私は、「あんたは長男なんやから、高校出たら就職してお母さん助けてあげなあかんで」とよく言われました。大卒者がいない彼らの価値観は、「長男は高校を出たら家から通勤して両親を守ることが親孝行」なのです。
困ったことに私のいた環境ではこの意見が多数派でした。正義感の強かった私は、そんなに疑いもせず彼らの言うことを聞いてきたので、物心ついた頃から、高校を出たら働いて育ててくれた母親の恩に報いようと思っていました。
しかし、いざ進学した高校でいじめられて、奨学金を借りて大学に行くことを決めて自分で受験勉強をするようになると、この環境の異質さに気づいてきました。私は大学で仮面浪人を4年卒業するまで続けましたが、本当はもっと早く辞めて受験勉強に専念したかった。でもそれができなかったのは、大学を中退した場合に周囲の大人に何を言われるかわからなかったからです。
大学を卒業してから働きながら受験勉強をすることを彼らに告げた後も、私にとってはそれがひどくストレスになったのを今でもよく覚えています。
「お前に早稲田なんて行けるわけがない」
「あんたにそんな才能ないから早く諦めてお母さんに楽させろ」
こうした言葉を聞くたびにひどくげんなりしました。悪気がないからこそ余計にタチの悪い、この類の意見を投げつけられた経験は皆さんにもあるのではないでしょうか。
彼らはあなたのことを知らず、知っていたとしても、ほんの一面しか見ていません。
自分の倍以上の年齢を生きている大人であっても、自分が経験していないことについては説得力のあるアドバイスはできません。人生に責任を負えない人間の的外れな非難の言葉など、聞き流しておけばいいですよ。