(※写真はイメージです/PIXTA)

高校時代の友人、先生にも、職場の同僚にも、親戚にも、予備校関係者にも、大勢の人からとにかくバカにされたといいます。長い受験勉強で得た何よりかけがえのない財産とは。9浪して27歳で早稲田大学に合格した濱井正吾氏が著書『浪人回避大全 「志望校に落ちない受験生」になるためにやってはいけないこと』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

的外れの大人の非難の言葉は聞き流せ

▶「人間関係」外野の大人の非難を真に受ける/重要度★★★★☆

私は、「あんたは長男なんやから、高校出たら就職してお母さん助けてあげなあかんで」とよく言われました。大卒者がいない彼らの価値観は、「長男は高校を出たら家から通勤して両親を守ることが親孝行」なのです。


 
困ったことに私のいた環境ではこの意見が多数派でした。正義感の強かった私は、そんなに疑いもせず彼らの言うことを聞いてきたので、物心ついた頃から、高校を出たら働いて育ててくれた母親の恩に報いようと思っていました。


 
しかし、いざ進学した高校でいじめられて、奨学金を借りて大学に行くことを決めて自分で受験勉強をするようになると、この環境の異質さに気づいてきました。私は大学で仮面浪人を4年卒業するまで続けましたが、本当はもっと早く辞めて受験勉強に専念したかった。でもそれができなかったのは、大学を中退した場合に周囲の大人に何を言われるかわからなかったからです。

 

大学を卒業してから働きながら受験勉強をすることを彼らに告げた後も、私にとってはそれがひどくストレスになったのを今でもよく覚えています。

 

「お前に早稲田なんて行けるわけがない」
「あんたにそんな才能ないから早く諦めてお母さんに楽させろ」

 

こうした言葉を聞くたびにひどくげんなりしました。悪気がないからこそ余計にタチの悪い、この類の意見を投げつけられた経験は皆さんにもあるのではないでしょうか。

 

彼らはあなたのことを知らず、知っていたとしても、ほんの一面しか見ていません。

 

自分の倍以上の年齢を生きている大人であっても、自分が経験していないことについては説得力のあるアドバイスはできません。人生に責任を負えない人間の的外れな非難の言葉など、聞き流しておけばいいですよ。

 

次ページ受験勉強で得たかけがえのない財産

本連載は濱井正吾氏の著書『浪人回避大全 「志望校に落ちない受験生」になるためにやってはいけないこと』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

浪人回避大全

浪人回避大全

濱井 正吾

日本能率協会マネジメントセンター

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