(写真はイメージです/PIXTA)

米国での金融引き締めや、中国の不動産バブル崩壊、ウクライナ侵攻によるエネルギー価格の高騰……2022年は世界経済にとって大打撃となる出来事が多く、「大不況になって当然」の1年でした。しかし、さまざまな理由からそのような事態にならなかったと、株式会社武者リサーチ代表の武者陵司氏はいいます。2022年の世界経済が活力を失わなかったワケをみていきましょう。

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成長率逆転…「世界経済の機関車」は中国から米国へ

2022年は大不況になって当然の年と思われた。

 

1.米国での0%から4%へ400bpという史上最速の金融引き締め
2.中国経済のコロナロックダウンと不動産バブルの破裂による急減速(実質GDPは2021年8.1%から2022年1~9月3.0%へ)
3.ウクライナ戦争によるエネルギー価格の高騰と欧州経済困難化

 

という世界3極の問題の大きさを考えれば、2022年の世界経済は深刻な経済後退に陥って当然であった。

 

しかし、そうはならなかった。米中貿易戦争とデカップリング(グローバルサプライチェーンからの中国排除)や、ドル高により資金流出を余儀なくされる新興国経済困難化などの予想されていた問題も、深刻化することはなかった。

 

「2022年、世界経済はなぜ活力を失わなかったか」といえば、「米国消費者の巨大な胃袋が健在であったから」ということに尽きるだろう。

 

筆者は1年前から「ドル高の時代が始まったのではないか。コロナ危機に対して米国が世界にドルを供給し、結果としてドル安になった時期は終わった。

 

これからはドルが強くなり、世界の資金が米国に集まり、米国内需つまり米国への輸出が各国経済を推進する時代に入っていくのではないか。中国の景気落ち込みはさらに大きくなるかもしれない。他方、米国消費は旺盛、世界経済の機関車は中国から米国にシフトしつつある。」

 

と予想したが、そのとおりの展開となっている。2022年の名目成長率は米国8%、中国5%程度となり米中成長率逆転が起きることは必至である。

※ (2021年10月19日発行 ストラテジーブレティン292号「ドル高・円安で日本の価格競争力向上、企業収益急伸へ」)

 

[図表1]米国家計月次収支動向(2019年平均比)

 

[図表2]ドル実質実効レート推移

 

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    ※本記事は、武者リサーチが2022年12月1日に公開したレポートを転載したものです。
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