(画像はイメージです/PIXTA)

50代は、仕事もプライベートも将来もいろいろ悩み出す時期──数々のベストセラーを世に生み出してきた著作家兼俳優の中谷彰宏氏は、毎日ゴキゲンに過ごすキーワードは「色気」だと話す。本連載では、50代がさまざまな場面で「色気を出す」中谷彰宏流の方法を、『色気は、50歳から。』(中谷彰宏著、春陽堂書店)より抜粋転載でお届けする。

ほめ言葉のつもりが…

言葉づかいで損をしている人に「それだと相手はガッカリするよ」とアドバイスしました。

 

「自分はちゃんと言っているのに、そんなふうに悪意にとられちゃうんだ」と言われました。

 

色気のない人は、被害者意識の塊です。

 

たとえば、着物を着てきた相手に対して、その人は「そんな格好をするんだ」と言いました。本人は、ほめ言葉のつもりです。

 

相手からすると、せっかく頑張って着物を着てきたのに、「きれい」のひと言もなしに、いきなりそう言われたら、けなされていると感じます。

 

「きれいと言っているつもりなのに、そんなふうに悪意にとられちゃうんだ」と言う時点で、被害者意識になっています。「そんな気持ちにさせてしまった」というのが正しい受け取り方です。

被害者意識=自己中

被害者意識は、自己中です。

 

加害者意識は、相手への思いやりです。色気は、加害者意識から生まれます。

 

今まで年齢を知らなかった女性の年齢が突然わかった時に、「意外にいってるんだ」と言う人がいます。本人は「若く見える」と言いたいのです。

 

その時、相手のリアクションは「えっ」となります。

 

コミュニケーションに慣れていない人は、すべての会話が被害者意識です。「そんなふうにとられちゃう私は、かわいそう」という発想です。

加害者意識のある人は、常にクヨクヨ考えている

加害者意識にまわる人は、「しまった。この言葉にトゲがあった」「相手を切ない思いにさせた」「もっと違う言い方をしよう」と、常にクヨクヨ考えています。

 

「今の言い方はちょっと冷たかったな」「今、プレゼントを片方の手で渡しちゃったな」「自分の手を離すのが、早かったかな」というのは、常に相手を主に考えているのです。そこで相手とのつながりが生まれます。

 

色気は、自分と相手の間にあるのです。

 

自分の中にはありません。

 

相手のことを思いやっていると、そこに色気が生まれるのです。

色気は、50歳から。

色気は、50歳から。

中谷 彰宏

春陽堂書店

何となく将来が不安で日々沈みがちな50代に中谷彰宏が送る、 日々をゴキゲンに過ごす方法。 1990年代初頭に中谷彰宏氏が出した就活本『面接の達人』。 当時、面接の達人に影響を受けた就活生も今や50代にさしかかっていま…

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