ほめ言葉のつもりが…
言葉づかいで損をしている人に「それだと相手はガッカリするよ」とアドバイスしました。
「自分はちゃんと言っているのに、そんなふうに悪意にとられちゃうんだ」と言われました。
色気のない人は、被害者意識の塊です。
たとえば、着物を着てきた相手に対して、その人は「そんな格好をするんだ」と言いました。本人は、ほめ言葉のつもりです。
相手からすると、せっかく頑張って着物を着てきたのに、「きれい」のひと言もなしに、いきなりそう言われたら、けなされていると感じます。
「きれいと言っているつもりなのに、そんなふうに悪意にとられちゃうんだ」と言う時点で、被害者意識になっています。「そんな気持ちにさせてしまった」というのが正しい受け取り方です。
被害者意識=自己中
被害者意識は、自己中です。
加害者意識は、相手への思いやりです。色気は、加害者意識から生まれます。
今まで年齢を知らなかった女性の年齢が突然わかった時に、「意外にいってるんだ」と言う人がいます。本人は「若く見える」と言いたいのです。
その時、相手のリアクションは「えっ」となります。
コミュニケーションに慣れていない人は、すべての会話が被害者意識です。「そんなふうにとられちゃう私は、かわいそう」という発想です。
加害者意識のある人は、常にクヨクヨ考えている
加害者意識にまわる人は、「しまった。この言葉にトゲがあった」「相手を切ない思いにさせた」「もっと違う言い方をしよう」と、常にクヨクヨ考えています。
「今の言い方はちょっと冷たかったな」「今、プレゼントを片方の手で渡しちゃったな」「自分の手を離すのが、早かったかな」というのは、常に相手を主に考えているのです。そこで相手とのつながりが生まれます。
色気は、自分と相手の間にあるのです。
自分の中にはありません。
相手のことを思いやっていると、そこに色気が生まれるのです。