DXにより得られたインセンティブ
ロボットによる学習プログラムを導入し問題作成や指導カリキュラムをロボットに覚えさせられたことで、塾講師は生徒一人ひとりがわからないところを重点的に教えられるようになりました。採用コストと教育コストを年間で1,000万円以上削減。また非接触型の学びを提供できることで、特に小学校低学年向けのカリキュラムの受けがよく、入塾希望者が増えています。
今回のケースからの学び
〈ロボット先生による新しい学習法〉
少子高齢化により、小学生などを対象とした学習塾の市場は縮小傾向かと思いきや、じつは2019年までに10年連続で拡大しています。この背景には子ども一人にかけるお金が増えたことがあるとも言われています。この学習塾でもコロナ前は、多くの小学生で賑わっていました。
しかし現在は対面での授業が制限され、パソコンやスマホで学習支援するように。タブレットを使った学習支援システムの導入も検討しましたが、一人ひとりの状況に合わせた学習サポートを実施していくために、先生側が使いこなす方法を覚える必要があります。ロボット先生には、次のようなことが期待できることがわかりました。
・対話形式なので子どもたちの学習意欲が高い
・ロボット先生という「存在」を意識できる
・個々に合わせたカリキュラムで進められる
・勉強が苦手な子も、わからないところから始められる
従来型の指導では得るのが難しい成果が期待できることがわかります。この学習塾でもロボット先生の本格導入を検討しているとのことで、塾経営に関わる次の課題も解決できることがわかりました。
■先生不足
■採用コスト
■教育プロセスが自動化できない
■安心・安全の確保
学習カリキュラムの一部をロボットが担う時代は、もう始まっています。
日淺 光博
DXコンサルタント
株式会社日淺 代表取締役社長