(写真はイメージです/PIXTA)

融資型クラウドファンディングを営んでいる事業者は、基本的には監督官庁の監督のもと、適切に運営されています。しかしなかには、不適切な運用を行なっている事業者も混ざっていて、監督官庁も注意喚起をおこなっています。そこで今回、「信用できる事業者」と「危険な事業者」を見分けるポイントについて、株式会社バンカーズが解説します。

「適切な業者」の選び方

続いては融資型クラウドファンディングの取引をおこなううえで適した業者の選び方を紹介します。

 

第二種金融商品取引業の登録有無や、ファンドや業者自身についての充分な情報開示の有無が重要な着眼点です。

 

適切な業者を利用して、思わぬトラブルや意図しないリスクによる損失の発生を回避しましょう。

 

ネガティブ情報も含めて「情報開示」をおこなっている業者か

まずは「信頼できる業者」を選ぶのが第一となります。

 

第二種金融商品取引業にきちんと登録している業者であることや、過去に行政処分を受けた経歴がないこと、あるいは行政処分を受けてもその後の業務改善によって問題が解消されているかどうかなどが重要です。

 

また、投資先の事業および企業の特徴や、ファンドスキームなどに関する情報開示が充分かどうかも、業者選びにおける着眼点といえます。

 

過去の貸し倒れ実績などのネガティブな情報も含めて、運営業者自身に関する充分な情報開示がされていることもチェックしましょう。

 

ファンドについて充分な情報開示がされているかどうかは、信頼できる融資型クラウドファンディング業者を選ぶうえで重要です。

 

特に利回りの高さは積極的にアピールされている一方で、ファンドのリスクに関する情報が乏しいケースも少なくありません。

 

たとえば、次のような項目については必ずチェックして、記載の有無、そして記載内容を確認してください。

 

【各ファンドの詳細で確認すべきポイント】

 

□ 担保の有無

□ 担保割合

□ 返済原資

□ 返済方式

 

きちんと記載されていて、かつその記載内容に納得できるのであれば、そのファンドへの投資を検討してもよいでしょう。

 

過去の実績をきちんと公開しているか

融資型クラウドファンディング業者を選ぶときには、新規募集ファンドの情報だけでなく、過去のファンドの情報もしっかりとチェックしましょう。

 

適切な業者の場合は、過去のファンド運営実績をすべて開示しているので、開示がない業者はその時点で信用すべきではありません。

 

また、開示している業者のなかでも、できるだけ過去のファンドの取り扱い実績が豊富で、かつ貸し倒れや返済遅延が少ない業者を選ぶのがおすすめ。実績豊富な業者のファンドから選ぶことにより、貸し倒れの発生リスクを抑えることが可能です。

 

運営会社の情報開示がされているか

融資型クラウドファンディングの業者自体の情報も確認しましょう。

 

融資型クラウドファンディングは融資先が健全でも、業者が倒産すると投資家は損失を受けるリスクがあります。

 

そのため、健全な業者のファンドに投資をおこなうことが大切です。

 

投資を検討しているファンドの運営業者の住所や資本金、株主の顔ぶれ、登録/加入協会などは必ず確認しましょう。

 

なかでも、極端に資本金が少ない業者は倒産の危険性が高いため注意が必要です。

 

第二種金融商品取引業の登録有無、その他の協会加入状況については、企業のWebサイトだけでなく、金融庁や各協会にもアクセスして、本当に登録加入がなされているか確認しましょう。

融資型クラウドファンディングは「適切な業者選び」を

融資型クラウドファンディングの業者のなかには、正当な登録をおこなっていない詐欺まがいの業者や、信用力が低く倒産などの危険性がある業者も混ざっています。

 

融資型クラウドファンディングの投資は、安定した分配金を受け取れる魅力がある一方で、リスクの高い業者と取引してしまうと、思わぬトラブルや損失に見舞われますので、注意が必要です。

 

適切な業者選びにより、倒産や詐欺にあうリスクを避けて適切なファンドに投資することで、融資型クラウドファンディングの本来の特徴である安定性の高い投資が可能となるのです。

 

 

株式会社バンカーズ
 

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※本記事は、株式会社バンカーズ(Bankers)のコラム「Bankersノート」より抜粋・一部再編集したものです。

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