病気やけがをしたときに受け取れる「障害年金」の仕組み…受給要件と金額を見てみよう (※写真はイメージです/PIXTA)

病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金があります。それが障害年金です。ここでは「障害基礎年金」と「障害厚生年金」について見ていきます。自身もFP資格を持つ、公認会計士・税理士の岸田康雄氏が解説します。

障害給付制度は、障害基礎年金と障害厚生年金の2種類

障害給付とは、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。

 

国民年金から「障害基礎年金」、厚生年金保険から「障害厚生年金」が支給されます。またそれぞれに、下記のような制度があります。

 

◆障害給付の制度まとめ

 

1:障害基礎年金

→子の加算

 

2:障害厚生年金

→配偶者の加算

→障害手当金の支給

 

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障害基礎年金の仕組み…支給の要件と金額の目安

★「障害基礎年金」の受給要件

障害基礎年金は、次の場合に支給されます。

 

①初診日において国民年金の被保険者

②または60歳以上65歳未満で過去に被保険者だった

③障害等級の1級または2級の障害がある

④保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が、被保険者期間の3分の2以上

 

ただし、初診日が令和8年4月1日より以前で、初診日に65歳未満であった場合には、初診日の前々月まで直近1年間に保険料の滞納がないときには、要件を満たしていることとされています。

 

また、初診日において20歳未満であった人でも、20歳に達して、障害等級1級または2級にあるときは、障害基礎年金が支給されます。

 

★障害基礎年金の年金額

障害基礎年金の年金額は等級により異なります。

 

2級の場合は老齢基礎年金の満額と同じ額ですが、1級の場合は老齢基礎年金の満額の1.25倍になります。

 

★『子の加算』の仕組みとは? 

年金法上の子ども(18歳未満の子ども)、または、20歳未満で障害のある子どもがいる場合には、2人目まで1人につき224,500円、3人目以降は1人につき74,800円が加算されます。

 

★障害年金の受給要件はこちらをチェック

【障害基礎年金と障害厚生年金】受給要件と年金額は?【FP3級】

障害厚生年金の仕組み…支給の要件と金額の目安

★障害厚生年金の受給要件 

障害厚生年金は、次の場合に支給されます。

 

①初診日において厚生年金保険の被保険者である

②障害認定日において、障害等級1級、2級または3級の障害がある

③障害基礎年金と同じく保険料納付要件を満たしている

 

障害認定日に、1級から3級の障害にある場合は、障害厚生年金が支給されます。

 

1級または2級の障害にある場合は、障害基礎年金も支給されますが、3級の障害の場合は、障害厚生年金のみが支給されます。

 

また、厚生年金の被保険者期間中にケガや病気が5年以内に治った後、3級よりも軽い障害が残ってしまった場合には、「障害手当金」、約117万円が支給されます。

 

★障害厚生年金の年金額 

障害厚生年金の年金額は等級により異なります。

 

また、障害等級1級と2級の人には、65歳未満の生計維持関係にある配偶者に対する加給年金、約22万円が支給されます。

 

障害等級1級の人は、報酬比例の厚生年金額×1.25倍に配偶者加給年金額を加算した金額です。

 

障害等級2級の人は、報酬比例の厚生年金額に配偶者加給年金額を加算した金額です。

 

障害等級3級の人は、報酬比例の厚生年金額だけです。配偶者加給年金額はありませんが、約58万円の最低保証額があります。

 

なお、報酬比例の厚生年金保険の被保険者月数が300月に満たないときには300月として計算することとなっています。

 

なお、障害基礎年金の受給者は、障害基礎年金と障害厚生年金の両方を受給することができますが、障害厚生年金に代えて、老齢厚生年金または遺族厚生年金を受給することを選択することも可能です。

 

 

岸田 康雄
国際公認投資アナリスト/一級ファイナンシャル・プランニング技能士/公認会計士/税理士/中小企業診断士

 

 

★医療保険・介護保険・労働保険・年金保険…社会保険についてはこちらをチェック

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    公認会計士/税理士/宅地建物取引士/中小企業診断士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会認定)

    平成28年度経済産業省中小企業庁「事業承継ガイドライン委員会」委員、令和2年度日本公認会計士協会中小企業施策研究調査会「事業承継支援専門部会」委員、東京都中小企業診断士協会「事業承継支援研究会」代表幹事。
    一橋大学大学院修了。中央青山監査法人にて会計監査及び財務デュー・ディリジェンス業務に従事。その後、三菱UFJ銀行ウェルスマネジメント営業部、みずほ証券投資銀行部M&Aアドバイザリーグループ、メリルリンチ日本証券プリンシパル・インベストメント部不動産投資グループなどに在籍し、中小企業の事業承継から上場企業のM&Aまで、100件を超える事業承継とM&A実務を遂行した。現在は、相続税申告と相続・事業承継コンサルティング業務を提供している。

    WEBサイト https://kinyu-chukai.com/

    著者紹介

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