インボイスって保存するの?
インボイスの保存期間は7年間
インボイス制度が始まると、インボイスを発行する側も、受け取る側も、すべてのインボイスを7年間保存(発行した日が属する課税期間の末日の翌日から2カ月を経過した日から7年間)する義務が生じます。
それでは、インボイスの保存方法について見ていきましょう。
紙のインボイスを保存する場合
エクセルやワードで作成し、プリントアウトした紙のインボイスをお客様に発行したとします。
その発行済みのインボイスを受け取ったお客様が保存するのは当然ですが、発行した側(売り手)も保存する義務があります。
PCで作成したものをプリントアウトしたような場合、お客様には紙での発行となりますが、発行した側はそのインボイスについて、紙で保存しても、電子データで保存しても、どちらでも構いません。
紙で保存する場合に気をつける点は、突然税務署の人があなたのもとへ訪ねて来たとき、「◯月◯日のインボイスを確認したい」と要求されたら、すぐに書類を見つけて提出できるようにしておくことです。
とはいっても、個人事業主やフリーランスだと、1人や数人で仕事を回しているので、なかなか経理書類などの整理にまで手が回らないかもしれません。
だからこそ、紙で保存する場合は、日頃から経理書類を整理整頓して、保管する習慣をつけましょう。
電子データでインボイスを発行した場合の保存方法
インボイスを電子データでお客様へ発行した場合、電子データで保存してもプリントアウトして紙で保存しても構いません(ただし、これは消費税法上だけのことであり、法人税法や所得税法では2024年1月以降、電子データの紙での保存は認められていません。インボイス対応のために紙で保存する場合は、電子データと両方の保存が必要となるでしょう。)
電子データで保存する場合は、電子帳簿保存法のルールに従って保存します。
<ポイント>
個人事業主やフリーランスの場合、経理書類などの整理にまで手が回らないことも。紙で保存する場合は、日頃から経理書類を整理整頓して保管する習慣を!
※【マンガ】『インボイスは登録する・しない…どちらが得か』を読む
川崎 晴一郎
公認会計士/税理士
KMS経営会計事務所/株式会社KMS 代表