福祉事業の経営者が「お酒の美術館」のオーナーに
前回の記事はこちら⇒利回りは驚異の「年50%」!?…京都発のウィスキーBar「お酒の美術館」が“国内外の投資家”に注目されているワケ
長田氏:まずは、松尾さんが「お酒の美術館」の経営に興味をお持ちになった理由を教えていただけますか?
松尾氏:私は現在、保育園やデイサービス施設を経営しています。これらは利益が出にくい事業なので、利益が見込める新しい事業への参入を検討していました。私自身お酒が好きで、飲食店経営は昔から興味はありましたが、ゼロから参入するにはハードルが高いと考えていました。
一方で、「お酒の美術館」は、求人や物件選びにおいても手厚いサポートを受けられるので、飲食店経営が初めての私でもできそうだと感じ、興味を持ちました。提供するのはお酒と簡単なおつまみ程度で、フードロスが少なそうな点も魅力でしたね。加盟金や出店費用も思ったよりも高くなく、まずは挑戦してみようと思いました。
長田氏:まずはセミナーに参加いただき、興味を持っていただいた方と加盟締結させていただきます。その時に必要な加盟金は150万円です。加盟締結後、我々からの物件紹介を開始します。松尾さんは、ご自身の住まれている熊本県内に1店舗目を出店されましたが、2店舗目は京都でしたね。住まいと離れた地域での出店に不安はありませんでしたか?
松尾氏:1店舗目が順調に売り上げを伸ばし手応えを感じていたので、京都でも上手くいくのではないかと思っていました。遠隔地ということで最初は多少不安もありましたが、NBGが「ここなら儲かりそう」と踏んで提案してくれた土地であり、また、フランチャイズ本部が京都にあるので何かとケアしていただき、逆に安心して経営できました。
長田氏:東京と京都にオフィスがあるので、その近辺に店舗があれば我々も立ち寄りやすいですからね。気になることが見つかれば、オーナーの方々にも情報共有しています。もちろん、それ以外の地域に出店される方もいますが、比較的オーナーさんの手離れが良いのは東京や京都近辺ですね。
フランチャイズのBar経営に感じた「投資としての魅力」
長田氏:1店舗目の出店から1年が経過しましたが、「お酒の美術館」を経営するに際して、松尾さんが最初に抱いていたイメージと現実とのギャップはありましたか?
松尾氏:研修や技術面での指導やサポートが、想像よりも充実していました。あとは、実際に求人を出してみると多くの応募が来たので、人を集めやすい業態であることを実感しました。保育や福祉の事業はなかなか人が集まらないので、違いに驚きました。
長田氏:「お酒の美術館」はライトな客層を狙ったビジネスモデルで、推奨の営業時間は15時から24時までと、明るい時間帯からオープンして終電までに閉店という時間帯で営業しています。その点も、求人の集まりやすさに繋がっていると思います。あとは、我々のやり方に則って一緒にお店作りをしていただきたいので、Bar経験の浅い方をあえて採用するようにオーナーの皆様にはお願いをしています。そのため、我々としても教育体制を整えています。面接は基本的にオーナーさんにしていただくので、この時期は大変ではなかったですか?
松尾氏:面接対応や各種資材などの準備がある、オープン前後の1ヵ月は忙しかったですね。その後は、店長に任せて運営ができるようになるので、大変だと感じることはほとんどなくなりました。
長田氏:オープン後の収益や初期投資回収率などはいかがでしたか?
松尾氏:京都の店舗の初期投資額は1,300万円程度でした。オープン初月には売り上げ380万円を達成し、半年で初期投資額の約半分を回収できました。この結果には、とても満足しています。不動産投資と違って空室期間に収益がゼロになるような不安がなく、利益率も高いので、投資としても魅力的だと感じてます。
松尾オーナーが「今後も出店数を増やしたい」と考える理由
長田氏:2店舗目まで出店されて収益や回収率においても満足いただいたようですが、今後の展望はいかがでしょうか?
松尾氏:本部から良い立地の店舗を提案があれば、これからもどんどん出店していきたいと考えています。本部へ支払うロイヤリティは売り上げに関わらず毎月10万円ですし、初期投資も早めに回収できるので、店舗を増やすハードルはそこまで高く感じていません。
また、実際に2店舗目まで経験してみて、「お酒の美術館」のリーシング力の強さを実感しました。自分で物件を見つける場合は、色々調査をしなければなりませんが、割と早いスピード感で良い立地を提案してくれます。1店舗目は熊本空港内にありますが、個人では出店が難しい立地です。飛行機の便数が増える予定のようで、今後の収益も期待できると考えています。
長田氏:リーシングも含め相談役として、我々のフランチャイズ本部があります。それを心強く感じていただけるオーナーさんが多いので嬉しいですね。成功事例は沢山知っているので、今後もオーナーの皆様には我々が培ってきたノウハウを、できるだけお伝えしていきたいと思っています。ちなみに、次店舗の出店地としてどの地域を検討されていますか?
松尾氏:次は東京を考えています。なぜなら、私自身が東京に行きたいからというのが本音です(笑)。京都に出店したのも、良い立地で本部から近いという理由のほかに、京都に縁が欲しかったというのもあります。好きな地域に自分のお店を持ち、利益だけでなく満足感まで得られるのは、「お酒の美術館」を経営するうえで大きな魅力ですね。
長田 隆志
株式会社NBG
取締役事業統括本部本部長